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2007年02月25日

変化

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2 間×4間のテントが建たない狭小間口の敷地で、地鎮祭があった。紅白の幕を張り巡らした中から空を見上げると、それは、まるで、 侍の陣地を連想させた。「空間」というのは不思議なものだなぁ・・・とおもう。4本の竹で囲われただけでもひとつの空間にもなり、 紅白の幕で囲うと、よりもっとプライベート性が強まって、何だか、陣地っぽい。誰が、最初に、考え出したのかしれないけれど、 戦国時代にこれが出現した時はそれなりに衝撃的な出来事だったのかなぁ・・・・。いつしか、それが、侍の陣地のスタンダードになり・・・・。 映画に出てくる戦国武将の陣地を見た外国人は、どんな印象を持つのだろうかなぁ・・・・・・。

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そうそう、その敷地のお施っさんには双子の子供さんがいて、一緒に地鎮祭に参列した。二人とも、乳母車の中から、ちゃんと、 手水で小さな手を清めた。きっと、はっきりとした記憶としては残らないのだろうけれど、潜在的な体の記憶として留まるのだろうかなぁ。 いつものように神棚の前で記念写真を撮った。いつか大きくなって写真を見た時、どんな事を思い出すのだろう・・・・。


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雨の中で、上棟式があった。こちらのお施っさんは、奥さんどおしが、姉妹で、となりあった敷地で一緒にに家を建てる事になった。 屋根の上にシートを張って、周囲を紅白の幕で囲うと、ちょっとした、宴会場に変身した。それぞれのご両親もお越しになった賑やかな、 合同上棟式だった。
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 こちらは、上棟式の記念撮影を真っ暗な中でした。現場の担当者が、カメラマンと照明さんに変身しての撮影会だった。 照明の位置は上がらがいいのか下からがいいのか、とダメだしが出ていた・・・・。そうそう、宴席で会話がすすむうちに、 うちの社員のF氏とお施っさんのお父さんが学校の同窓生で、それも、つい1ヶ月ほど前に電話で話をした仲だとか・・・・。 ご両親は息子さんが知りあいのF氏の会社で工事を依頼しているとは知らず。 当社のF氏はS邸が知りあいのSさんの息子さんの家だとは全く知らずに図面を見て、見積をしていたのだ・・・・・。縁とは不思議だなぁ・・・ 。


リフォームの依頼で現地に行くと、両親の自宅ビルで、両親は駅近くのマンションを購入して、引っ越し、 その娘さん夫婦がそこに引っ越して住もうという計画だった。そういえば、もうすぐ始まる四条畷でのリフォームも、 一戸建てのご両親の住まいに息子さんご夫婦が引っ越してきてリフォームをし、 息子さんが住む駅近くのマンションにご両親が引っ越してくるという。こういうのをなんというのか、スワップリフォームとでもいうのかなぁ・・ ・。世の中の社会構造の変化にともない、そんなリフォームが増えてくるのかもしれない・・・・。


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少し前に古材が会社に入荷された。なんばパークスの中にできるドアーズという店舗にテーブルとして再生される予定だ。その作業がはじまった。 古材の仕口を眺めていると、加工した大工さんは、どんな人だったのだろうか・・・と想像が沸き起こってくる。いったい、 どんな家に使われていた木材なのだろうか・・・・。そして、それは、どんな木組みだったのだろうか・・・・と。 機械加工のプレカットではとうていできない、人の手による、細やかで丁寧な仕事だった。

残念ながら、昔の大工さんが苦労して加工した仕口は切り落とされることになる。残念だなぁ・・・。まぁ、でも、 古材という素材の持つ質感が、今風の店舗の中のテーブルとして、私たちの目の前に再生されるのだ。 タイムマシンで訪れたこの古材を加工した大工さんは、世の中の変化に、びっくりするだろうナァ・・・・・。



 

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2007年02月18日

通天閣

P1020365 大阪に住んでいながら、通天閣に上がったことがない。いやぁ、ひょっとして、 幼い頃、おばあちゃんか、両親に連れられて、1度あるのかもしれないが、ハッキリとした記憶としては思い出せないのだ。何よりも、 通天閣のあたりをウロチョロしたのだって、3度ほどしかないのだ。かつては、なんとないうか、 かなり怖い場所というイメージだった。作業服姿のおっちゃん達が、昼間から、酒臭い臭いを振りまきながら、上機嫌のようで不機嫌、 不機嫌のようで上機嫌なオーラをまき散らし歩いていた。目と目が合うと、なんか、声かけられてきそうで・・・・、 何とも言えない、独特の雰囲気があった。

通天閣の近くにあるスパワールドが1000円の入場料で、世界のお風呂もプールも入れます。 という折り込みチラシをめざとく見つけた息子が、オレの誕生日やから連れて行けと、それは、当然でしょう。と宣うので、お風呂で、 ゆっくりするのも、たまにはええか。とも思えたので、出かけた。どうせなら、朝早く行って、昼過ぎには、帰ろうと考えて、 10時の開店の5分前に着くと、なんとなんと、100人以上の行列ができていた。

それを見たとたん、帰りたくなった。近くのスーパー銭湯でも十分とちゃう。と息子を説得にかかると、 スーパー銭湯にはプールあれへんやろ。と、軽く、あしらわれた。15分ほど、通天閣を眺めながら待って、ようやく中に入れた。さぁ、 お風呂でゆっくりしょうか。と言うと、まずは、プールに入って、それからお風呂でゆっくりくつろぐねん。と、誕生日のワイルドカードを早速、 行使されたので、渋々、水着に着替えた。どうも、最近、水着姿が様にならない体型になってきたのだ。自分の、姿とはうらはらに、 はつらつとした姿の息子に、はよ、着替えてや。と、促されながら、水着を着たまま、専用エレベーターに乗って、プール階へ向かった。

流水プールだった。どうせ、泳ぐなら、50mプールで、しっかりと泳ぎたいナァ・・・、なんて思いながら、水の流れに身を任せて、 泳いでいるうちに、どんどん人が増えてきて、まるで、真夏のプールを彷彿させる賑わいだった。プールで、流れながら、肩が、痛いなぁ・・・、 これって、50肩というやつかなぁ・・・、とか、しっかりと、泳ぐほうが、やっぱええよなぁ・・・・。なんて、ブツクサ言いながらも、 年甲斐もなく、ウオータースライダーに乗ったりして・・・・、それなりに、楽しんだのだ。

自然光が入らないお風呂というのは、何となく、息苦しいなぁ・・・・。とおもえた。露天風呂以外は、自然光がまったく入らない、 テーマパークのようなお風呂屋さんだった。くつろぐとか気持ちよさとかは、「テーマ」とはあんまり、関係ないよなぁ・・・。なんて、 考えながら、お昼を食べようとレストラン階に行くと、待ち時間ができるほど、混雑していた。大広間で、 ゲームやカラオケやテレビを見ながら食べるのもなぁ・・・・・。

P1020366そんな訳で、スパワールドを出ると、ドーンと通天閣が見えていた。 息子も奥方も私も通天閣に登った記憶が思い出せないので、行ってみることにした。通りを歩くと、えー、人で、いっぱいだ。それも、 若いカップルや、家族連れ、それに観光客。「ディープなおっちゃん達」の姿が見あたらないではないか・・・・・。 ミナミとかわらない雰囲気になってきている・・・・。通天閣=ディープなおっちゃん達の町という構図はもはや崩れ、 通天閣=串カツの町という新たな図式がうまれていたのだった。右向いても左向いても串カツ屋さん。タレの2度付け禁止。元祖。 なんていう大々的な看板が、あちこち、にあった。

P1020381 通天閣の前に立つと、行列ができていた。へー、と思わず、呟いてしまった。 30分以上待たされそうだった。奥方も私もすぐに諦めることにした。通天閣とその界隈が、 こんなに賑わっているとは知らなかったなぁ・・・・・。それで、お腹も空いていたので、串カツを食べることにした。「だるま」 の前を通ると、かなりの行列ができている・・・。そこで、じゃんじゃん横町の「八重勝」に向かった。だるまほどでないが、 やっぱり、行列が・・・・。たじろぐ、私と息子を尻目に、奥方は行列に並ぶではないか・・・・。30分ほど並ばなアカン・・・ イヤや。と息子はブツクサと猛反対したが、こういう時の奥方のワイルドカードには威力があるのだった。男二人は奥方の後に、 黙ってくっついて、「参列」することになった。

並んでまで食べるもんとちゃうでぇー・・・・という、ディープなおっちゃん達の声が聞こえてきそうだったが、ほんとうに30分ほど、 待って、ようやく順番がきた。食べヘンでぇー、とブツクサ言い続けていた息子が、最もたくさん、何本も何本も串を注文した。 長い年月をかけて、「ディープなおっちゃん達が育てた」串カツ店の味は、子供達にも十分通用する味だったのだ。

 

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2007年02月11日

スイーツな上棟式

大工という人たちは、気むずかしくて、ヘンコツで、・・・・と、三谷幸喜監督の「みんなのいえ」 に出てくるような大工さんが一般的なイメージかもしれない。たしかに、60代以上の大工さんはそんな感じにちかいよな。それで、酒飲みで・・ ・というようなイメージも同時に描いたりする・・・・。

大工さんには、道具が必需品だ。道具を持たない大工なんてあり得ないよな。車に道具を積んで、毎日、道具を車から出し、作業をし、 終われば、また、道具を車に詰め込んで帰る。そんな訳で、電車通勤の大工さんというのは見かけないよなぁ・・・・。現場に、 道具を置いておけば良さそうなものだが、頻繁に盗難にあうのだ。

一年ほど前の都心の工事現場での事だ。5人ほどの大工がその日、たまたま道具を置いて帰った。あくる日の早朝、現場に着くと、 ものの見事に盗難にあっていた。その日の大工の嘆きを想像して欲しい。総額では100万円以上の損害だった。早速、道具を買う算段をした。 安く入るルートや、ローン、なんて事も考えながらだった。3日後のある日、 大工のBくんがいつも通る道に面した中古道具屋の前を通り過ぎようとして、ふと目をやると、自分の道具に似たやつが・・・・。 自分の名前を消したあとが、うっすらと残った道具がそこにあった。仲間の道具もほとんど、そこにあるのだった。

警察に言っても、証拠がないので・・・と相手にされず。中古道具屋さんも商売として、買って、売るだけだと・・・・。ということで、 中古道具屋さんに、お金を払って、自分達の道具を引き取ったのだった。何とも、釈然としない、出来事だった。 自分たちの道具は自分たちで守る。めんどくさがらずに、毎日、車に片付ける。当たり前の事なのだが・・・・。 景気は良くなっているというのだが、世の中の様子はなんだか、殺伐としているのかもしれない。そうそう、そういやぁ、最近、 ステンレスの溝蓋がよく、盗まれるのだ。噂では、中国に持って行くらしい・・・?

そんな、苦い、話をしたかったのじゃぁ、なくて、甘い話をしたかったのだ。先日、上棟式があった。ほとんどの大工が車に乗っている。 いまや、当たり前の事だけれど、「酒」を飲んで運転するのは、御法度だ。そんなわけで、「御神酒」なんていうのをどう扱うかは、しごく、 難しい。口だけつけて・・・乾杯。ということになるのだろう。上棟の宴席でも、半分以上が、お酒が飲めない。今日は、誰が運転して帰るかは、 それなりに、問題なのだ・・・・。

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大工とは酒飲みである。というのは、もはや、昔の話になるのかもしれない・・・。写真の4人の大工が手に持っているのは、 盃ならぬシュークリームだ。棟梁だって、嬉しそうにシュークリームをほおばるのだぁ。  酒の飲むことができない職人さんたちに、 気をきかして用意していただいたスウィーツが、意外と好評だった。そのうち、21世紀型上棟式は、ケーキにローソクが並んで、皆で、 「おめでとう」と言って、ローソクの火を一斉に吹き消すようになるのかもしれないのだ・・・・・・。

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お酒がはいらなくても、真っ暗になるまで、ウダウダと話が尽きなかった、
スウィーツな上棟式もええじゃぁないか。


 

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2007年02月04日

Wii

家に帰るなり、抽選にはずれたワー。 と息子と奥方が口をそろえて悔しがっていた。何の事やら全くわからず、きょとんとしている間に、 やっぱり、私はくじ運がないワー。13分の1でも当たらへんワー。と矢継ぎ早に話しかけてきた。息子は、内容はお母さんに聞いてぇー。 と捨て台詞を残して、どこかに消えていった。

よくよく話を聞くと、「Wii」というゲームを買うために、行列をして、並んだのだけれど、それが、抽選だったので、まぁ、 ものの見事にはずれて、くじ運のなさを嘆いているのだった。そういやぁ、私もくじ運があるとはおもえないなぁ・・・・。そうそう、 祖父や親父はけっこう、くじ運が強いほうだなぁ・・・、と、ひとそれぞれによって、運というのがあるのは、面白いよなぁ。

こうなったら、明日の行列には、朝早くから並ぶワー。と、運のなさは、行動で補う。というみやげた根性?だった。そこまでして、 ゲームを買うかぁ・・・。と、おもうのだが、今週にやってくる、息子の誕生日のプレゼントになるので、まぁ、ええか。 とかなんとか言いながらも、内心では、一度だけでも、そのゲームを体験したいなぁと思っている自分がそこにいて、 そんな自分のちょっとした微妙な心理状態を可笑しく感じながら、笑って話を聞きながら夕食を食べた。

今朝、風邪気味で、ぐっすりと寝て、目が覚めると、息子と奥方の姿はなかった。携帯電話を入れると、午前6すぎに出かけて、 駐車場につくと、既に100人ほどが並んでいて、100台限定で、もう、ダメかと思ったら、いま、さっき、整理券が配られて、 78番やったワ。ゲットしたー。だいたい、お父さんと息子が並んでるでぇ。お母さん来てるの、ほとんどいてないワー。それにしても、夜中、 イビキでうるさかったわー。息子は、早起きせな、アカンと、おもって、夜中からウトウトしてるし、イビキうるさーて、寝られへんし・・・。 かなり、おっさんになってきたなぁ・・・。と、おまけのお言葉まで頂戴したのだ。

テレビの宣伝では「Wii」で生活がかわるとナレーションしている。テレビの前に座り込んでゲームをしているのが、 テレビの前に立って、テレビに向かって、体を動かすらしい・・・・。暫く、息子と一緒に遊んで、生活の変化を体験してみるかな。

最近、住宅の設計では、テレビをどこに置くか、パソコンをどこに置くかは、それなりに悩ましいところだ。あーだ。こーだ。と、 話題になる。次は、Wiiで遊べるスペースまで、確保するのかな。そういや、寝室に関しても、夜、ご主人が大きな音でテレビ見るから、 寝れないので、別々の部屋にしてぇ。とか、イビキがうるさいから別々の部屋にしてぇ。という打ち合わせも結構多い。まぁ、もうすぐ、私も、 その仲間入りなだな・・・・・。

 

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