2011年05月15日

静寂の15分間

いやぁ、実にエエ気候、心地良い風。

日曜日の朝は、ランニングをしていて、自宅から大阪城まで走るのだけれど、5月に入って、大阪城内をランニングする人の数が、どんどん増えて、それはまるで増殖中というコトバがあてはまる雰囲気。

早朝、まず、家を出る時に、iphoneにある RunKeeperというソフトを立ち上げて、UEのイヤフォンを耳に差し込み、小銭を手に握って玄関扉を開けてスタートする。今日は、半袖半パン。先週までは、半パンの下に、スパッツをはいていたのだけれど、流石に暑くて。靴は、2月までは、次男の運動靴を借りて走っていて、それを「伊勢神宮とアウトレット」ドライブに出掛けた時に、竜王のアウトレットで買ったランニングシューズのNikeのエアーに履着替えてから、かれこれ11ラン目になった。

走りだして、3分ほどの距離にある、うちで施工をした清見原神社に立ち寄って、その手に握ったお賽銭を投げ込んで、2礼2拍手1礼でお参りする。そんなに信心深い方ではないので、おそらく、自社で施工をした。というのが、そうさせるのだとおもう。毎朝、境内の掃除をしているおっちゃんに、おはようございます。と挨拶をして、なぜか、行ってきます。と声を掛けてから、鳥居をくぐって、走り出す。

途中、ウォーキングをしている知りあいの人に会うこともあって、挨拶を交わしたり、今日などは、家の近くで、数年前に引退した大工のアキヤマ棟梁が散歩している姿に偶然出くわして、「アキヤマさん!久しぶり!」と後姿を見て追い越しながら声をかけると、「おぅ!、なんや、走ってんのかぁ!」と笑顔。「そぉやねん!」と後を振り向きながら会話をしつつも、立ち止まることなく、通り過ぎていく・・・。

本日のランニングは・・・
Just completed a 9.90 km run with RunKeeper
Average Pace 6:49 / km | Average Speed 8.80 km/h | Elevation Climb 25 m
ScreenClip(1)

ランニング中にiphoneにあるipodからランダムにシャッフルされてかかった曲は・・・

Neil Young : Only Love Can Break Your Heart [After the Gold Rush]
Charies Mingus : Wednesday Night Prayer Meeting [Legendary Jazz]
Miles Davis : Concierto de Aranjuez [Sketches of Spain]
Miles Davis : Joshua/Go-Go [Four & More]
Miles Davis : Hand Jive [Nefertiti]
Lennie Tristano : Line Up [ Lennie Tristano]
Miles Davis & Quincy Jones : My Ship [ Miles & Quincy Live At Montreux]
Charlie Parker : I Remember You [Now's the Time]
Bob Marley & the Wallers : Jammin' [Exodus]
Tatsuro Yamasita : Funky Flushin [Greatest Hits! of Tatsuro Yamasita]
Michael Jackson : Man in the mirror [This is it]
Miles Davis : Pfrancing [Someday My Prince Will Come]
Bill Evans : Autumn Leaves [Autumn Leaves]
Tom Waits : Little Raine [Bone Machine]

走りながら、JAZZを聞くのが、もう一つの楽しみでもあって、全く、ランニングには相応しくない曲ばかりがかかり、立ち止まって聞き入った方が良いのかもしれないが、勿論、少々のロックやクラシックもシャッフルされてかかり、その軽やかさと単純さにホッとする瞬間も多い。一度、iphoneの調子がおかしくて、曲を掛けずに走った時は、何となく耳寂しいながらも、実に快適で、ペースも一定して乱れる事も少なくて、ランニングそのものには、音楽がない方が、エエなと思った。

それでも、やっぱり、スタートの時に、イヤホンを耳に突っ込んでしまう。汗で、イヤホンがずれることがあって、めんどくさいなと思う。音楽を聴くどころでなくて、走るだけでめいっぱいの時も多い。そんな中で、時折、耳元で印象深く入り込んでくる音。マイルスのトランペットの音であったり、コルトレーンのサックスの音に心奪われて、ハッとする。一時期のマイルスのドラマーであった、トニーウィリアムスの微分積分をするようなドラムに乗る時もある。コルトレーンのドラマーであった、エルビンジョーンズの繊細でリズミカルなシンバルに感動しながらランニングのペースを上げる時もある。ビルエバンスのベーシストであったスコットラファエロのベースに煽られる時もある。おそらく、私の耳が、聞き込んできたJAZZのマンネリ化を打開するために、新たな状況下のもとで聴いて、新鮮な印象を持ちたがっているのだとおもう・・・・。

走り終わって、冷蔵庫に冷やしている水を飲んで、家のデッキで15分ほど、静かに座る。ランニングの後のこの静かな時間も心地良い。今日などは、心地良い風が吹いて、その風の心地良さがランニングの後だけに、「しみいる」感じ。

そんな風をどうしたら家に取り込めて、心地良い家になるのだろうか・・・。また、風力発電として、ほんとうに上手く利用で得きるのだろうか・・・・と、ふと、大まじめに考えていたりして、それは、3.11の、特に、原子力問題が大きな影響を及ぼしているからなのだろう・・・・・・。

1985-mark

という取り組みがあって、1985年当時の家庭の電力消費量は現在の約1/2で、産業部門の電力消費はそのままの状態にして、今の家庭の電力消費量を1/2にすると、その量は現在の原子力発電量の1/2と近い値になり、ということは、1985年当時の家庭の電力消費の生活をすると、原子力発電量を半分に減らす事ができるという取り組み。また、その量は、今のピーク電力の20%減にあたり、その量が、原子力発電による発電量と近い数値となって、すなわち、1985年当時の家庭の電力消費の生活にすると、産業部門の消費はそのままでも、原子力発電所をなくす事が出来る可能性があるよ! という取り組みだという訳。ちなみに前にも書いたが、1985年は結婚の年でもある・・・・。

これは、私も懇意にしている、温熱環境のスペシャリストでもあり、工務店のコンサルタントでもある野池氏が提唱する運動で、「Forward to 1985 energy life」というプロジェクト。で、詳しいことは、バーナーをクリックして読んで欲しいが、私たち工務店にとっては、どういう家づくりとライフスタイルをすれば、家庭の消費電力を1/2にする事ができるかが、工務店に問われているミッションであるとおもう。

また、それは、3月20日のブログ「シーベルト」の後半に書いた内容であり、それをもっと掘り下げて突き詰めたのが、「Foward to 1985 energy life」で、その一部を引用すると・・・・・

パッシブデザインの意義
パッシブデザインとは、設備に頼らず、太陽や風のエネルギーをうまく活用、調節する建物にすることで、室内環境を向上させようとする設計法を指します。もちろんそれによって省エネに結びつくことになります。

わが国の伝統的な建築では、とくに夏の暑さをしのぐ工夫としてのパッシブデザインがありました。ところが安価で便利なエネルギーが使えることになって、そうした工夫は失われてしまいました。たとえば、いまの住宅のほとんどは日射遮蔽にまったく考慮されていないことがわかります

伝統的なパッシブデザインの発想に加え、断熱性を向上させ、日射熱によって暖房するという現代的なパッシブデザインを行うことにより、快適性と省エネルギーが両立することになります。これから、わが国では様々な場面で「我慢」を強いられてくると思うのですが、十分なパッシブデザインを考えることによって、その我慢が少しでも和らぐことになるはずです。ただ我慢するのではなく、こうした知恵を働かせることで、前向きに、楽しく、省エネや省電力消費に向かっていけるのではないでしょうか。

またもちろん、パッシブデザインが十分ではない住まいにおいても、太陽や風などの“自然の力”をうまく使う知恵はたくさんあるはずです。このメッセージによって、そうした暮らしの知恵を見直し、集めていくことになればとてもうれしいです。以下に、これまでの私の研究や実践から学んだ、快適性と省エネルギーとを両立させる暮らし方を挙げておきます

パッシブデザイン要素
ここでは何よりも窓に関連する動き(動かし方)が重要です。
●冬の晴れた日の日中には、できる限り雨戸やシャッター、カーテンなどを開けることが快適性や省エネルギー性の向上に寄与します(とくにパッシブソーラーを導入した住宅では必須的な事柄)
●冬の夜間には、逆に雨戸、シャッター、カーテンなどをすべて閉めておくことが快適性や省エネルギー性の向上に寄与します
●盛夏の日中では、何より日射遮蔽が重要です。使用していない部屋では日射遮蔽部材(雨戸やシャッター、カーテンなど)を閉めておくようにしてください。使っている部屋だけ、うまく日照を採るように工夫して
ください。
●外気温が高い(目安は30度以上)場合は、通風よりも日射遮蔽のことを重視してください。風が欲しい場合には扇風機を活用してください。
●盛夏の夕方以降において外気温が低くなってきたら、室内に溜まった熱を排出させるために、できるだけ窓を開けてください。

■湿気
●梅雨時期など、湿度が高く比較的高温になっているときには、窓を開けることによって室内に湿気を呼び込むことになります。涼感を得たいのであれば、扇風機をうまく使ってください。

■設備
●エアコンは比較的エネルギー消費量が少ない機器です。もしエアコンが設置されているなら、エアコンをうまく活用することに工夫してください。
●もしひとつの空間に複数台のエアコンがあるなら、複数のエアコンを同時に動かさず、まずは1台を使うことを考えてください。エアコンは“一生懸命動いているほど”効率がよくなるからです。
●エアコンなどヒートポンプを使った暖房設備を除けば、電気を使った暖房設備や給湯設備はエネルギー消費量が多くなります。深夜電力を利用していれば電気代は節約できますが、エネルギー消費量は多くなりま
す。そのことを頭に入れて、うまく使うようにしてください。
●エコキュートのモードを確認して使ってください。省エネモードにして使わなければ、エコキュートであってもエネルギー消費量は多くなります。
●家電を購入する際には省エネルギー性能にも関心を持ってください。

長々となってしまったが、、今日のような5月の心地良い風と太陽。そんな自然エネルギーとエエ関係性を持ちながら、断熱や遮熱やライフスタイルを工夫した居心地の良い家づくりをしたいものだなぁ・・・と、ランニングが終わった後の心地良い風が吹くデッキ。そこでの静寂の15分間に、しみいる風の声だった・・・。

投稿者 木村貴一 : 2011年05月15日 22:30 « 大阪の企業家 | メイン | 印象が存在すると心の中の時空がゆがむのか。 »


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