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2013年08月25日

流れるままに身をまかせ

特異な一週間というのが、たまにあって、いろいろなイベント事がいっぺんに重なって、どうしたらエエのかと、「私」の中のとある(私)が心配しはじめて、それで「私」の中のべつの(私)がそれなりに頑張ろうとするので、「私」のなかの違う(私)がもうちょっとリラックスをと促し、それでも「私」のなかの(私)にちょっとした緊張感が出はじめて、そんな心配と頑張りとリラックスと緊張を何度か繰り返すうちに、ようやく「私」のなかの(私)達が「流れるままに身をまかせ」ようと、しなやかになりだす。そんな(私)の一連の心模様を見守る「私」。

流しそーめん@木村工務店加工場/「まちのえんがわ」


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↑先週の日曜日は、近所に住む、通称トンちゃんが主催する流しソーメンパーティーが、うちの加工場であり、そうそう、トンちゃんの長男とうちの長男が小学校の同級生で、トンちゃんとうちの奥方は仲が良く、トンちゃんのご主人と私が小中学校の同級生という関係性で、そんなこんなに関わる親や子供が集まり、うちの社員で小さな子供をもつ家族も数名来て、それに会社の前でリフォーム工事の仮住まいしてもらっている家族の方や、近所に住むOB施主の方、そのほか、初めてお会いする方も何人がいて、あっ、そう考えると、「まちのえんがわ」的ご縁による子供を中心とした夏のイベントなのね。

ま、「私」のする仕事はカウンターを準備したり、流しソーメン台を準備したりと、会場準備担当なだけで、あとは遊んでいればエエのだけれど、それでも、その最中に、尋ねて来てくれた設計のオカブンさんや造園のイエタニさんとの打ち合わがあって、それなりのちゃんとした仕事も絡んできて、もちろん、早朝には、サンデーモーニングライドと称して、この日は、自転車で信貴山に登り、はたしてそれが、健康に役立つのか、内面的バランスをとるのに役立っていうのか、いささか疑問で、それでも、ある種の喜びが湧いてくるのも確か。それに、このブログを書くという、自ら作り出した使命もあって、なんだかんだ、てんやわんやの日曜日だった。

Bar 橋本工務点と木村工務店@スタンダードブックストアー


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建築家の橋本さんは、親が工務店で、オトナになる時に、建築家を選択し、今は、ひとりで設計をしている。それ故に、橋本工務「点」なのだ。「私」は親が工務店で、オトナになる時に、工務店のシャチョウを選択し、故に木村工務「店」なのだ。同い年で、若い頃、おなじようにミナミをうろうろし、2年ほど前まで会ったことはなかったのだけれど、それに、性格や志向は全く違うのだけれど、「私」は、なんとなく、橋本さんに、好感を持っていて、それで、橋本さんが考える、ちょっと馬鹿げたカウンターBarのセンスには、それなりに共感できて、そんなこんなで、ミナミのスタンダードブックストアーで、一夜限りの、こんなバーカウンターを製作することに、快諾した。

それが、金曜日の23時30分オープンで、翌朝の土曜日午前5時閉店という、なんともBarらしいスケジュールなのだけれど、そのための準備に今週はじめから、打ち合わせなどで、バタバタし、オープン直前の23時25分に設営が完了するという、これまたとっても店舗工事らいし工事状況となった。そんなギリギリの状況を、うちのベッショ大工と新人のヒラボシ大工、それに手伝いの松ちゃんとドウニシさんがサポートしてくれて、現場監督のオオムラくんも右往左往しながら設置と撤去をやり遂げてくれた。ま、今回のように無事に上手く工事が終われば、こういう一連のものづくりの流れとチームワーク、それに伴う、(私)の心模様の変化とそれを見守る「私」が面白かったりするのだけれど、そんなこんなが、工務「店」的魅力のひとつなのだとおもう・・・・。

光る泥団子製作/「まちのえんがわ」出張ワークショップ@NHK文化センター大阪


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↑ 一夜限りの深夜のBarに、午前2時まで滞在し、突然遊びに来た、トンちゃん母娘と一緒にタクシーで帰宅し、それが、この土曜日の朝10時から阪急グランドビルにあるNHK文化センターで、光る泥団子のワークショップがあって、朝8時過ぎには、一緒に講師をする山本左官とともに荷物を積んで会社を出る事になっていて、それでも、朝7時頃からの掃除は、試合前に4時間かけるらしいイチローのウォーミングアップには遙かに及ばないものの、仕事前のウォーミングアップとして、それをしないと、なんか調子がでない。そんな訳で、ぼぉーっとした状態ながら、午前6時過ぎには起きて、一連の習慣のあと、午前9時前には会場に到着し、どうにかこうにかワークショップの準備が間に合った。

それなりに寝不足だったのだけれど、30名の親子さん達が、一生懸命に、光る泥団子を作る姿に接しているうちに、眠気もどこかに吹っ飛んで、終わってみれば、子供達のプリミティブでピュアーなものづくりのエネルギーをもらったような感じ。このワークショップのために、今週前半から始まった、うまくいくのかどうかという、一連の(私)の心模様を、スムーズに、「流れるまま」にしてくれたのは、このワークショップの段取りのために、総務のミカワさんが、1ヶ月ほど前から事細かに準備をしてくれた、そのお陰なのだとおもう・・・・。

「まちのえんがわ」生野区社会福祉協議会オープン@生野区


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↑ 「まちのえんがわ」を生野区に作ってみようという、ささやかな実験的試みがあって、木村工務店につぐ、2件目として、「まちのえんがわ」生野区社会福祉協議会のオープニングイベントが、その土曜日の午後4時からあって、その設計と施工とオープン準備のために、それなりに、右往左往した一週間で、既存の自転車置き場を利用した「まちのえんがわ」が、どうにかこうにか完成し、(私)の一連の心模様も、ほっと一安心した感じ。

そうそう、このイベントに先立って、生野区ものづくりサイクルツアーの下見があって、生野区の役所の方々を交えて7人ほどで、小雨降る中を自転車で移動し、小さなものづくりの工場を訪問した。そういえば、数年前からの知り合いでもある、いたや木材の岡本さんが、只今、『「まちのえんがわ」いたや』を工事中で、皆で押しかけて、その完成を楽しみにしながら、ワイワイガヤガヤ。その後は、「まちのえんがわ」木村工務店まで戻って、ようやくサイクルツアーを完了たものの、近くの「あそび菜」さんで、あれやこれやと縁側談義が夜遅くまで続いて、長い長いとっても長い土曜日がようやく終わったのだった・・・。

模型製作ワークショップ2013@「まちのえんがわ」木村工務店


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↑ 本日の日曜日はお昼から模型製作ワークショップが「まちのえんがわ」木村工務店であって、あんなこんなの土曜日の後の日曜日の朝は、流石に熟睡したのだけれど、それでも、早朝のランニングかサイクリングを促すほんの一瞬の衝動が、夢心地の中で沸き起こり、その衝動を夢の中で聴く雨音によってかき消しながら、とっても可笑しな安心感を伴って、再び熟睡した(私)。

ま、模型製作ワークショップの模様は「まちのえんがわ」ブログに譲るとして、「私」の中の(私)達が、一週間ほど前から、ワークショップがうまく行くのかどうかと、それなりに気になり出していたものの、うちの設計部のタナカくんとヤマガタくんとカワモトくんや「まちのえんがわ」スタッフのアオキさんが、とってもうまく準備をしてくれていた、そのお陰で、早々に、「流れるままに身を任せ」状態となり、もちろん、あれやこれやの一連のイベントに関わる出来事以外でも、現場に関係する数々の気になる出来事は、それはそれなりに噴出してきて、それにしても、まったくもって、特異な一週間だったなぁ・・・・。

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2013年08月18日

家族旅行?!

それにしても暑い。木村工務店のお盆休暇は8月11日から15日で、そのうちの三日間を軽井沢への旅とした。長男が、東京に住んでいて、仕事や、なんだかんだの都合があって、大阪に戻れないというので、軽井沢という場所をチョイスし、そこで待ち合わせする事にして、それに次男だって、高校生で、クラブや、宿題や、なんだかんだの都合があって、一緒に旅行をしたくないというのだ。ま、その歳となれば、当然と言えば当然で、そんなこんなで、ロッジに宿泊する事をチョイスし、それぞれ現地自由行動として、夜だけは一緒に食事をしようよ!という事になった。

「私」はロードバイクを車に積み込んで、早朝の二日間をモーニングライドすることにし、奥方は、アウトレットでの買い物がメインで、レンタルサイクルで、旧軽やタリアセンに行くのだという。長男は、SANAA設計による千住博美術館を見る事を楽しみにしていて、それなら、村野藤吾の小山敬三美術館を見てから軽井沢に向かおうと提案し、小諸で待ち合わせをする事にした。二つの建築を一緒に見て、夕食を共にし、なんだかんだの諸事情を盾に、宿泊は拒否され、往復の新幹線代金を徴収されたうえ、東京へ戻って行った。次男は、しかたなく、両親に同行してあ・げ・ているのだと主張を繰り返し、涼しいところで、宿題だけはして、ま、アウトレットで服でも買ってくれるのであれば、同行を我慢するのだという・・・・。

そんな訳で、もうほとんど、いわゆる「家族旅行」というのは崩壊状態で(笑)、これから先、「私」達の家族が一緒に「旅をする」という事があり得るのかどうか・・・。それにしても、ほんの半日だけれど、奥方がチョイスした、西軽井沢のブレックファースト&カフェ・キャボットコーブで、とっても遅い朝食を家族一緒に食べ、急遽、建築好きな4人家族となって、一緒にSANAAの建築を見ながら、あーだこーだと、感想を述べあい、日が暮れると、ディナーと呼ばれるホテルの食事をゆっくりと食べながら、この一連のシチュエーションが誘発する、「それぞれの将来」のようなたぐいの会話を楽しみ、なによりもこんな一連の流れを一番喜んでいたのが、母としての奥方なのだろう・・・。

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↑ 小諸なる古城のほとりの千曲川は期待はずれの景色だったのだけれど、小諸なる古城のほとりの村野藤吾設計による小山敬三美術館は、おもいのほか良くて、外観の造形的な面白さもさることながら、なによりも、傾斜地に寄り添った建築で、内部空間もゆるい斜路になっている展示室が、とっても印象深かった。

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↑ 大阪を午前4時に車で出発し、小諸駅で、東京に住む長男と待ち合わせをして、軽井沢、追分にある、予約でいっぱいのブレックファースト&カフェ・キャボットコーブを午後12時30分の朝食として予約し、久しぶりに家族一緒の遅い「朝食」を森のテラスで食べるという、ちょっと不思議なシチュエーション。

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SANAA設計の軽井沢千住博美術館は内部写真が撮れないので、その良さを伝えられないのだけれど、小諸の村野藤吾と同じように、敷地の傾斜に寄り添って、内部空間は大きな一室空間の緩い斜路になっていて、美術館なのに、公園のような明るい美術館で、その中に、新しく作られたという、暗い空間の「The Fall(ザ・フォール)」を展示した部屋もあって、五感で空間的変化を体験しながら美術作品を見られる感覚はとってもエエ雰囲気・・・。ほとんどの場合、美術より建築の興味の方が大きいのだけれど、それでも、建築に誘発されて美術作品の良さを体験することもあって、今回はそんな感じ。そうそう、同じ設計者の21世紀美術館も良かったが、それを遙かに上回る良さを軽井沢の美術館に感じた・・・・。


それはそれとして、「私ひとり」の軽井沢と自転車は・・・・
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↑ 早朝、旧碓氷峠を二日続けて、自転車で登ってみた。
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↑ 吉村順三の軽井沢の山荘の前で記念写真を。丸山工務店管理となっていて、売却されたのだな?お金があれば、ぽーんと買ってみたいねぇ・・・・。早朝レーモンド設計の教会に入って心を静める。2回目だけれど、やっぱりエエ木組み。
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↑ 旧三笠ホテルや星野リゾートにも立ち寄る。
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↑ ゴルフ場の前を通過すると女子プロ選手権が開催中。早朝より女子プロが練習中で、暫し練習を見学する。やっぱりプロの皆さんは、綺麗なスイングだな・・・。


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夫婦二人だけで軽井沢をサイクリングするという、照れくさいような観光パターンもあって、それでもそのお陰で、レーモンドの夏の家が確かにエエ建築なのだと確認し、4人から3人になったディナーのシチュエーションもあり、もちろん、超混雑した、アウトレットで買い物に付き合う状況も存在し、次男と二人で服を選ぶなんいうシーンは、それはそれで楽しかったりする。地元の大型スーパーに立ち寄って、地元の食材を買って、大阪で食べるという、「観光地」らしい楽しみ方も単純に楽しい。

そういえば、25年ほどキャンピングカーと共に家族と夏を過ごしてきて、「観光地」より「自然」なんていわれる環境下での夏が多かっただけに、そうそう、キャンピングカーのない2年目の夏なわけで、今更ながら、あらためて、夏の「家族旅行」を試行錯誤中なのだけれど、今年の状況から想像すると、そろそろ来年は、大阪で過ごす蒸し暑い夏のお盆休暇になりそうな予感・・・。

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2013年08月11日

同窓会。

お盆休みなのだ。朝、6時頃、一瞬、目が覚めたが、すぐまた寝入った。朝のランニングやサイクリングはちょっと、お休み。お盆休みモードのゆっくりとした朝になってしまった。そうそう、昨日は、高校の同窓会があって、「私」は大阪府立の住吉高校出身で、有名人では、一年下にトミーズの雅がいて、そういえば、高校生の時、難波の府立体育館にトミーズの雅が出場したボクシングの選手権の応援に、友人達と行ったけ。堺屋太一とか眉村卓とかノーベル賞の下村さんとか・・・。当時は、そこそこの進学校だったが、今はそうではないらしい。

そのスミコウの3年間で、体にしみ込んでいる何かがあるのだろうかと考えて見た。きっと、お盆休みだから、そんなことを考えるのだろうが、それは「自由」という感覚なのではないのかとおもう。「自由」のもつ楽しさと自己責任の重みが、私の体の何処かに宿っているのだとおもう。自習時間やお昼休みに学校の外に出て食事をしようが喫茶店に行こうが自由だった。もちろん服装も自由。勉強を強いられることもなく、それゆえに、勉強もしなくなり、1浪なんて普通で、2浪や3浪、4浪して医者になった友人が何人もいた。今おもえば、親にえらい経済的迷惑と心配をかけていたのだな。

それぞれが、自分の将来に、「のたうちまわりながら」、そして、自己責任を痛感しながら、それに、とんでもなく大きな回り道をしながら、無駄な事をいっぱいし、間違ったこともいっぱいし、それでも、それぞれが、自分の道を自分の責任で決断して、「自由」のなかで、粘り強く社会性や道徳心を身につけながら、すったもんだして社会人になってきたのだとおもう。そういう「自由」というものがもつ感覚を持てたのは、スミコウの校風のお陰だと、昨日の同窓会で、おもった。久しぶりに3年生の担任ともお会いし、先生方は、生徒達を自由にさせながらも、それとなく「見守って」くれていたのだと、いまにしておもう。

ま、そんな余韻が、今朝も残っていたのだろう・・・。それをやり過ごすには、いつもより、余分の睡眠が必要だったにちがいない。それで、朝遅く、朝食を食べ、インターネットでもしながら、明日からの旅行の計画でもたて、お昼からは、夫婦でミナミに、服を買いに出掛けた。とっても久しぶりな行動。自転車に乗るようになってから、自転車に乗りやすくて、ちょっとファッショナブルな服を探したりしているので、そんな服探し。それはまるで、高校時代にポパイやサーフィンが流行って、そういう服装を買って、町で着るのと、ほとんど同じ感覚なんだろう。ちっともオトナになっていないな・・・・。

ミナミでインデアンカレーを久しぶりに食べる。それこそ高校時代から全く変わらぬ味で、いまも美味しい。独特の甘みと辛みが同居するのは、凄いなぁ・・・と、ここ3年ほど、食べるたびに、いつもそうおもうようになった。企業として、こんな味を作り出せて、長く経営しているのは、見習うべき素晴らしい事だなぁ・・・とおもえるようになったのは、シャチョウ業をやるようになてからのこと。しばらく体に残るインデアンカレーのあの感覚を携えたまま帰宅するが、夕方になって、自転車部品を買いに、再びミナミまで自転車に乗って出掛けた。ま、ついでだから、弁天町の海まで走って、こんな場所で、夕涼みをしながらひとりでゆっくり過ごしてみた・・・。そんな、「私」のお盆休み初日。

木村工務店では、11日から15日まで、お盆休暇を頂戴します。お盆休暇中のお問い合わせは16日になるかもしれませんが、ご理解賜りますようよろしくお願い致します。

それでは、皆さん、素敵な夏休みを!

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2013年08月04日

ものづくりのパワースポット


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「まちのえんがわ」を生野区で3カ所つくるプロジェクトが進行中で、その「まちのえんがわ」どおしを道で結ぶと、それなりの生野区周遊路になりそう。散歩したり、ウォーキングしたり、ランニングしたり、サイクリングしたり、買い物したり、お茶したり、と、ま、そういうのが、町歩きの楽しみ方のひとつなのだけれど、生野区には長屋の1階を土間にして、そこに機械を入れ、ものづくりをしている会社がたくさんあって、子供の頃は、そんな町工場で働く人たちを眺めながら遊んだものだ。そんな「ものづくりを」見学できるチャリンコツアーができないものかと・・・。

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7月31日水曜日に、「まちのえんがわ」生野区プロジェクトの関係者が、『「まちのえんがわ」いたや木材』さんに集合して、チャリンコツアーを試走してみる。最初に遭遇するのが「つるはし跡」で、

「日本書紀には『仁徳天皇14年冬11月、猪甘津(いかいのつ)に橋を渡す、すなわちこの処を名付けて小橋という』とあり、文献上では我国最古の橋である」江戸時代に書かれた「摂陽群談」には、「昔、この辺りに鶴が多く群れていたため、いつの間にか鶴橋と呼ばれるようになった。」

らしい。実は、「私」もこの場所に立つのは初めてで、仁徳天皇の頃からの歴史があったり、ものづくりの小さな会社がいっぱいあったりするのだけれど、以外と知られていないのが、いまの生野区なのだろう。

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最近、有名になったコーリアンタウンの中を抜けると、その入り口にあるのが、木村工務店の材木屋さんでもある岡房商店さん。運河の前に面して、かつては、大阪湾からこの運河を通って木材が運ばれてきたらしい。運河の上にも木材がいっぱい浮かんでいたという、そんな歴史をしばし聴く。それから、またチャリンコに乗って、しばらく進むと、長屋の1階で、へら絞り加工をする吉持製作所さんがあって、突然の訪問にも関わらず、製作の作業を見学させてもらう。

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↑ 知る人ぞ知る某有名照明器具屋さんのシェードを加工している作業風景

一緒に見学していた「女子」から、カッコイイ!というコトバが、独特の、ものづくりのムードを醸し出す工場内に響いたのが、とっても印象深い出来事だった。そのコトバの響きが、生野区ものづくりチャリンコツアーを「まちのえんがわ」で企画してみようというきっかけになったのだとおもう・・・。

照りつける夏の日差しのなか、また自転車に乗って進む。うちの会社の近くにある山岡製作所さんに、唐突に押しかけて、日本で最初に作ったロイド眼鏡の話や、鯖江の眼鏡工場の話、石川遼などスポーツ選手がかけている世界の眼鏡の鋳型がここからうまれている話などなど、工場内の事務所で立ち話をしながら、山岡シャチョウの熱のこもった話にエネルギーをもらう・・・。

そんなこんなで、汗をかきながら、ようやく「まちのえんがわ」木村工務店に到着し、縁側で、アイスコヒーでも飲みながら、曖昧なコミュニケーションがはじまった・・・。なんか元気もらったわ・・。なんかディズニーランドに来たみたいでカルチャーショックやったわ・・・と。こんな場所で、こんな小さな工場で、世界と繋がっているのが面白いのかもしれない。トヨタのような大企業のものづくりは、それはそれで、素晴らしいのだけれど、小さな会社の小さな工場で一生懸命働く職人さんやシャチョウさんと間近で接すると、「私もがんばろ。のたうちまわりながらでも、何とかしてエエモノ作っろ」なんていう気持ちが湧いてくるのが、とっても嬉しい出来事だった。

パワースポット呼ばれる場所があり、かずかずの聖地があり、多くの若者にも人気らしい。それにあやかって、「ものづくりのパワースポット」というのがあってもエエのかもしれない。生野区のものづくりチャリンコ-ツアーで、小さなものづくりを巡礼し、ものづくりのパワーをもらい、願わくは、何人かの若者が、小さなものづくり、多様性のあるものづくりに挑戦してみる、そんなきっかけを、「まちのえんがわ」ものづくりチャリンコツアーが担えればエエのだが、さてさてどうなることやら・・・。

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