2016年04月03日

桜のフォース

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先週に引き続き、早朝、峠に登ると、一気に桜が開花していて、勿論、登りは、漕ぐのにいっぱいいっぱいで、花を見る余裕などまったくないのだけれど、下りになると、爽快な気分で山を眺めながら下るわけで、ちょうど、お気に入りの場所に、カメラマンのおじさんが写真撮影をしていて、それで、自転車を止めて、山桜を一緒に眺めながら、あれやこれや立ち話をした。満開の桜は、ひとをオープンハートにして、見ず知らずのひとともコミュニケーションを誘発するフォースがあるのだな....。

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↑棟梁と材木屋さんが桜を愛でる。
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昨日の夕方に、目神山で上棟式があって、住宅の敷地内に桜の木があり、お施主さんのアイデアで、桜をライトアップをした上棟の宴となった。今まで、数々の上棟式を行ってきたが、満開の桜の時期にバッチリと遭遇した記憶がなく、満開の桜は、その日その場所その人たちを印象付けるフォースに満ちあふれているのだと、夜桜の上棟式に感謝したい気持ち。

今日は、住宅相談会があり、午前中のお客さんは急用でキャンセルとなって、さて、どうしようかと思っていたら、子供連れの女性が、フラリと「まちのえんがわ」に立ち寄られて、なんでも2DKのマンションのインテリアをどうしたら良いのかお悩みだと、スタッフのアオキさんが私に繋いでくれてた。話を聞くと、玄関を入っていきなり、ダイニングキッチンになっていて、人が部屋に入った時の目線を避けたいので、カーテンでも吊そうかと思ったが賃貸なので、天井にビス穴を空けるわけにもいかず....さて、どうしたものかと悩んでいるとのことだった。

そういえば、最近、大阪の住まい活性化フォーラムの第四回リフォーム・リノベーションコンクールの大阪府知事賞に、設計会社: Coil 松村一輝建築設計事務所、施工会社:株式会社 木村工務店で受賞して、その住宅は、モノを意識的に見せるインテリアで、隠すだけでなく、意識的に見せる手法もあるとホームページを見せながら説明して、流石に、「私」は、テレビ番組で見る、森泉さんのような、小物を制作してインテリアを作る能力には欠けるので、インテリアの考え方をアドバイスしたようなものだった。

お昼からのAさんは、生野区に在住で木造2階建ての住宅を立て替え予定で、成人した3人のご兄姉と両親の大人5人が集まって住む住宅を計画されていて、もちろん将来的な介護という問題を考えると、1階に両親の部屋とトイレと浴室とLDKがお望みで、敷地の大きさから、それだけを1階にとれない可能性もあり、それで、この家を売却し、もう少し大きな建売住宅を買おうとも考えたが、そんなのに相応しい間取りの建て売り住宅はなく、そんなこんなのお悩みで、お越しになられた。

最近の傾向として、都市に家族が「集まって住む」という要望が増えてきたが、政府も三世代住宅の新築に補助金を設けたり、三世帯住宅のリフォーム減税もするらしく、確かに、介護や子育てを考えると、集まって住むというのは、社会保障の公的資金の負担を減らす役目にもなり、有効な方法だが、それにしても最も大切な、三世帯家族が仲良く長く暮らせるためには、さまざまな問題点がありそうで、そのためのハード面としての建築的手法と、ソフト面としての家族間のコミュニケーションの手法が、これから問われていくのだろう....。

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自宅のしだれ桜の開花は、周辺の桜に比べると少し遅いので、相談会が終わった今日の夕刻に、ようやく満開になって、足元には、一輪の赤いチューリップも開花していた。この桜のもとで、花見をするのが木村工務店のルーティーンで、ところが、今年は開花予想の目処が立てにくく、スケジュール調整も難航し、5日の火曜日の夜に「残り桜」の宴になりそうな気配で、ま、それはそれとして、ほとんどの桜の木は、ひとの手によって、意識的に植えられたものが多く、先人たちが、桜のフォースを皆とシエアーしようと決断と努力をした、そのお陰さまで、桜が発散するピンクな春の陽気を頂戴しているのだとおもえた一週間だった。

投稿者 木村貴一 : 2016年04月03日 23:59 « だるまさん | メイン | お山する »


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