カンナ

先日阿倍野区・H邸新築工事が上棟後、徐々に進んでおります。

お施主様と様々悩んだ上で決めていったサッシ枠が収まり

各階の開口が決まっていきます。

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窓の位置がわかると、どんどん部屋の様子わかるようになってきました。

 

先日執り行われた上棟式では、棟梁である佐々木大工とカンナと砥石の話に。

カンナと言えばやはり象徴的な大工道具の一つ。

しかし、その刃を砥ぐ砥石もとても重要な道具で、

自分が使う砥石は癖なども吸収し完全に自分仕様になっているため、

大工の世界では砥石の貸し借りは厳禁だそう。

大工さんがカンナを叩き刃の出を調整している様は、

いつ見ても職人技だなぁと感心してしまいます。

何を隠そうちなみにまちのえんがわの杉柱も

佐々木大工のカンナがけにより、ぴかぴかに仕上がっております。

大阪市内などの住宅は防火地域の規定が厳しく

特に木造三階建ては構造体をあらわしにするのことが出来ないので、

なかなかカンナのかかった柱や梁を見ることが出来ないのがとても残念ですね。

今回は、子供部屋に後々個室に区分けする為の構造ではない梁が一本あったので、

この上棟式の話の流れからぴかぴかに削って頂くことになりました。

実際の仕上がりが楽しみです。

子供部屋-2

 

by タカノリ

2016年09月05日  個別表示へ ⇒
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日進月歩

小路東K家リフォーム工事が徐々に進んでおります。

浴室はトイレ、洗面脱衣室と一体化したFRP仕上げです。

協立工業の職人さんの手により部屋全体にガラス繊維を張り巡らせ、

丹念に塗りこめられていきます。

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浴室の家具設計は白坂悟さんによるデザインなのですが、

家具の材料に、八尾にある安多化粧合板さんを紹介して頂きました。

町工場の域を完全に飛び越えたオシャレな会社で、

多様な木目を意匠的に選ぶことができ、

繋がりのある木目は全て揃えることが可能で、様々な建築家にも御用達だそう。

まずは家具と繋がる壁の部分を別處大工に施工して頂きました。

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角が三つ取り合う難しい部分がビシっと納まりました。

完成に向け、日々進んで行きたいと思います。

 

by タカノリ

2016年08月08日  個別表示へ ⇒
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過ごす

阿倍野区・H邸新築工事が着工いたしました。

ただいま絶賛配筋中です。

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いよいよ夏本番という灼熱の日差しの中、職人さんの手により順々に配筋されていきます。本当に暑い中お疲れ様です。現場の経験がまだまだ浅いので、見学させて頂くだけでもいつもとても勉強になっております。

話は変わりますが、昨日は海の日で連休だったので、長らく関西に住んでいなかった為、あまり知らなかった京都や兵庫の建築を巡って参りました。手始めに最近谷口吉生設計でリニューアルした国立博物館へ。

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建物はもちろんモダンで洗練されており文句なしです。それはさておき、博物館にはほとんど行く機会がなかったのですが、いざ行ってみると、昔教科書にあった様なものがこれでもかと並んでおり、思っていたより小さかったり、教科書の写真では想像し得ないくらい大きい仏像があったり、モノというのはやはり百聞は一見に如かずだなとしみじみ感じます。

そして京都は大徳寺高桐院、兵庫の浄土寺浄土堂へ

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見ることと理解すること、そしてつくることというのはある種のモノづくりにおける三位一体だと思うのですが、歴史を超える様な建築はその見ることを超えて過ごすことができ、それはそれはどちらも素晴らしいものでした。機会があればまた訪れたいものです。

 

by タカノリ

2016年07月19日  個別表示へ ⇒
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道半ば

天気の悪い日が続きますね。

長期的にみると年々梅雨明けの時期は遅くなってきているようで、

まだもうしばらくは晴れ間の少ない日々が続きそうです。

さて、先日阿倍野区・H邸新築工事の地鎮祭がありました。

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梅雨時期とは思えないほど良く晴れた夏を思わせる日差しの中、

阿倍野王子神社の神主さんに祈祷して頂き、

無事執り行うことが出来ました。

阿倍野王子神社と言えば、京都から熊野への参詣路に位置する由緒正しい神社。

現在では大阪府内に唯一現存する九十九王子(参詣路沿いの神社群)で

神主さんに伺うと近くにある阿倍野晴明神社とほぼ同時期に出来たそうです。

GWに高野山を通って熊野まで車で周りましたが、

京都から阿倍野でもかなりの距離があるのに、

人力でここから熊野まで険しい山々を越えて行くと思うと、

昔の人は本当にすごいですね。

 

地鎮祭を終えた後は、遣り方をし図面と現場の整合作業が始まります。

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着工までもうしばらく。

これまで模型やパースで検討を繰り返してきましたが、

実際の建築はこれからが本番です。

無事良き住まいが出来ますように。

 

byタカノリ

2016年06月28日  個別表示へ ⇒
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ブラケットライトをつくる。

追加工事も終盤に差し掛かった八尾市・H邸リフォーム工事

工事中にお施主様から廃材で貰ってきたカタガラスを使って、

ブラケットライトを製作できないかとのご依頼がありました。

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パースや模型を使って部屋に合い、製作可能なブラケットを模索。

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検討の結果三面に硝子を入れたシンプルな立方体を

薄い鉄のフレームで作ることに。

ブラケット 2016-0300000

鉄の加工業者さんにも相談にのってもらいながら図面化し、

製作をお願いしました。

そしてついに完成。

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職人技が集積された薄く細いフレームの仕上がり。

建具屋さんに硝子をフレームに合わせて丁寧にカットして頂き、

最後はオオムラ監督と電気屋さんと取り付けに。

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小さなものづくりですが、

まずお施主さんのアイデア=力があり、

知恵を出し合って実現可能なカタを考え、

作り手と最終的なカタチを綿密に打ち合わせし、

そうやって様々な人々の関わりあいの末、

やっとそのタチ姿を見る事ができる。

建築はその大きな集合体であり、こうして一連の流れを考えると

実に大変ですが面白く奥が深いものだとしみじみ感じました。

 

by タカノリ

2016年06月03日  個別表示へ ⇒
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向こう側

雨が続きますね。

梅雨はまだ先ですが、

こうシトシトと続くとやはりジトっとした気分になるものです。

左へカーブを曲がると光る海、ならぬ

トンネルを抜けると快晴の空、希望です。

予報を見るとそう上手くはいかなそうですが、、、

先週のGWは3日からの3連休で熊野を巡って参りました。

初日の予報は午後から雨。

降り出さないうちに15年ぶりの高野山見学。

少し南下して野迫川のキャンプ場に着くとやはり雨。

寒くなかったのが幸いで、焚き火をしながら夜を凌ぎ、

一転、朝は雲一つない晴れ。

これ希望のやつです。

龍神スカイラインを通って中辺路を経由し、

熊野本宮へ行くと瑞鳳殿が綺麗になっていて驚きました。

水害による被災後、コンペによって再建されたらしいのですが、

水害にも強い特殊な構造を採用しながらも、

主張し過ぎない外観の意匠が熊野本宮大社に溶け込んでおり、

心地良い空間でした。

そして最後は奥熊野とも言われる玉置神社へ。

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いつの間にか休日ブログになっていましたね。

このGW前、ついに八尾市・H邸リフォーム工事をお引き渡しさせて頂きました。

無事シャンデリアの行方も決まり、

障子を開けると和室そして庭と繋がる開放感のある空間となりました。

家は住んでからが始まり。良き住まいになることを願います。

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by タカノリ

2016年05月10日  個別表示へ ⇒
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コラージュ

八尾市・H邸リフォーム工事が竣工に向けて着々と進んでおります。

こちらはお住まいの場所ではなく中古物件をご購入されてのリフォーム。

建物は恐らく築3,40年の物件ですが、過去に増築もされており

既存の玄関の前にある門はなんと江戸時代から残っているとのこと。

もともとの建物が持つ個性に

お施主様がお持ちだった古建具やアメリカンな玄関戸などを組み合わせ、

旧リビングに新しい製作キッチンを設けるなど使い方も一新させた

和洋新旧が織り成すリフォームです。

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完成までもうひと踏ん張り。

最後まで気を抜かずに励みたいと思います。

 

by タカノリ

2016年04月12日  個別表示へ ⇒
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卒業

月日というのは、振り返ればあっという間に経つもので

早くも入社して半年が経ち、空気感には慣れつつも、

技術面や知識面ではまだまだ諸先輩方の所作を

学びながら過ごす毎日でございます。

本日もK家リフォーム工事では、

別處棟梁と、古川現場監督のお力を存分に借りながら

様々な納まりを決めていました。

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ところでこの古川現場監督。

木村工務店の社員としては今週で卒業となります。

家業を継ぐという名目での退社。

8年間働いた木村工務店での最後の作業を一つ一つを噛みしめて

いるかは本人次第ですが、私としても約半年間学ぶことも多く

感謝は尽きません。

そして午後七時から送別会が行われました。

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加工場でとんちゃんやササオさんといった

腕利きのシェフ社員が中心となって料理を作り、

今まで関係のあった業者さんも交え

皆さん一同で送り出す、本当に良い会となりました。(まだ続いています)

最後には古川さんの締めの言葉

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ひと笑い、ひと感動の後、

有志関係者での胴上げ。

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古川さん本当にお世話になりました。

そして木村工務店でのことを忘れずにこれからも精進してください!

 

by タカノリ

2016年03月18日  個別表示へ ⇒
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シャンデリアの行方

昨年末より計画しておりました八尾市・H邸リフォーム工事

先週ついに着工いたしました。

1週間で主要部分の解体工事が終わり、

隠れていた建物の骨格が露わになっています。

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メインの部屋は壁を全面解体せず、

既存を残しながら隣接する和室と繋がりをもった

ダイニングキッチンへと生まれ変わる予定です。

名称未設定

解体前、旧リビングだったこの部屋にはかなり個性的な照明が。

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昭和の面影なのでしょうか、、

千日前のディープスポット味園ビルを彷彿させるフォルム。

奇抜さは否めませんが、もう手に入らないであろうこの代物。

上手く再利用できないか絶賛検討中です。

 

そういえば先週TOYOキッチンのショールームで開かれた

シャンデリアのお披露目会にたまたまお邪魔させて頂いたのですが、

そこではごく当然に高級シャンデリアやモダンな照明が

換気扇と対になる形でキッチンに吊るされており、

それはそれで違和感がなく成立していることに驚きました。

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LEDの普及もあってか、

メインのリビングに大きい照明を持ってくる

という発想自体がかなり乏しくなってしまった今、

シャンデリアはその行方を探して彷徨っているのでしょうか。

 

by タカノリ

2016年02月23日  個別表示へ ⇒
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キックオフ

こんばんわ。

ブログとしては、少し時期を外してしまいましたが、

新年あけましておめでとうございます。

年末から今までは、昨年末突如我が家にやってきた息子の世話や

年始からの慌ただしさで本当にあっという間にでした。

 

本日は小路東・K家リフォーム工事の

キックオフミーティングと称した集いがありました。

関係業者の方々19名一同に介して頂いたのですが、

普段の打ち合わせでは個別にしかお会いしないので

やはり建築というのは本当に大勢の人が関わって出来ているのだなぁ

という当たり前なことをしみじみと再認識し、

それぞれの知識とウデが集積し編集され一つの建物として現れることの

難しさと面白さを同時に感じることが出来ました。

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その後は加工場で関係業者さんとの懇親会。

ミーティングと称しながら、ある種こちらがメインな感もあり、

普段は聞けない業種ごとの様々なことや、

よもやま話に花が咲いたとても良い会になりました。

もうすぐ初午もありますが、こういう機会は大事にしていきたいですね。

byタカノリ

2016年01月28日  個別表示へ ⇒
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着陸態勢

いよいよ師走も終盤に差し掛かってきましたね。

実質今週が木村工務店にとっても今年最後の大詰め。

来週の今頃は年末の大掃除も納会も終え、顔を赤らめていることでしょう。

ということはこれが今年最後のブログにもなりますね。

と言っても、まだたった四回目の現場ブログではございますが。

 

相変わらず始まっている現場があるわけでもないので、

勝手に私的一年間を総括して申し訳ありませんが、

今年は本当に激動の一年でした。

春に婚約し、夏に10年間住んだ東京を離れ大阪へ戻り木村工務店へ入社、

秋に結婚し、この冬、そして父になりました。

その間にも人生初の手術や、初めてのヨーロッパ旅行も経験しました。

年々時が経つのが早く感じていましたが、

これだけ色々あると去年はまるで遠い昔、はるか彼方の出来事の様に感じますね。

 

まだまだ木村工務店としても、父としても新人ですが

身を引き締めてより一層精進して行きたいと思いますので

来年もよろしくお願いします。来年こそ現場を報告したいと存じます。

少し気が早い感は否めないですが、まだ誰も言っていないので言い始めてしまいましょう。

 

良いお年を!

 

BY タカノリ

2015年12月21日  個別表示へ ⇒
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初心

こんばんわ。

今日は朝から一段と冷え込み、冬の訪れをひしひしと感じました。私だけかもしれませんが、いつも夏になると冬が来ることを忘れ、冬になるとまたその逆で、もう12月も目前で寒くなるのは当然なのに、初めて感じたかのような冷え込みへの新鮮な驚きとともに、寒い寒いと口ずさんでしまうのはなぜでしょう。いい加減、四季の移ろいに慣れたいものです。

しかし、巷の寒さとは裏腹に世界的には今年は観測史上最も平均気温が高くなるそうで、産業革命前と比べると1度上昇しており、最たる要因の一つとして二酸化炭素を主とした温室効果ガスの影響が懸念されています。

 

丁度先週、設計部のササオさんと住宅の省エネ・断熱に関するセミナーを受講してきました。建築業界においても、今年は7月に建築物の省エネ関連法案の公布や「2020年以降の温室効果ガス削減に向けた約束草案」なるものが発表され、中・大規模の建築物はもちろん、住宅においては義務化ではないものの、明らかに省エネや断熱、気密が重要視されるようになりました。

 

建築のデザインにおける世界観では、家の快適さを重視するよりもかの「住吉の長屋」をはじめとした、自然と対峙して住まうことの素晴らしさというものもあり、ケンチクファンとしてはどちらも捨てがたいのですが、21世紀のデザインとしては当たり前の様に省エネ性能を担保し、その上でのカッコよさが求められるのでしょう。講義についていくのにも必死でしたが、いつまでも省エネ・断熱初心者ではいられませんね。

本当に断熱の効いた家は、真冬に暖房をかけずに寝た早朝の1Fでも気温10度以下には下がらないそうで、相当快適な暮らしを実現できるそうです。その分、外へ出た時の寒さへの新鮮さも増しそうですが、、、

 

ところで先週末、とんちゃんも投稿していましたが、まちのえんがわギャラリー&バーイベントがありました。

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九割九分ほど徳山宗孝さんの写真のカッコよさに助けられていますが、最後はたくさん人も来てくださり、木村工務店で初めて平面図(と呼べるほどものでは全くないですが)が現実化した空間であり、さらに初めて真剣なプロポーズをお手伝いし、大変感慨深い週末でした。

 

次にブログを書くときはもっと寒いんやろうな。

 

by タカノリ

2015年11月27日  個別表示へ ⇒
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新たな試み

本日は小路東K家リフォーム工事の現場打ち合わせに参加しました。

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ガス、電気などの設備の他

今回新たに採用されることになった

放射冷暖房システムについて入念に話し合っています。

冷温水を使った環境にも優しい冷暖房。

何よりルーバー状のシャープなデザインもその魅力です。

 

夕方になると、下の加工場で総務のとんちゃんが何やらごそごそ。

月末の今日は会社に職人さんが集う日。

加工場に下りてみると、

カウンターにとんちゃんお手製料理がズラリと並んでお出迎えしていました。

突如始まったこの企画、

その名も『とんちゃんはかっぽう着屋ん』???

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どて焼きからサンマ、サンドウィッチ、

果ては胃薬まで取り揃えた豊富なランナップ。

どれもこれも美味でした。

まだ現場に出る機会があまりない為、

普段お会いしていない方々ともお話しできたので、

とても良い夜となりました。

とんちゃんありがとう!

 

by タカノリ

2015年10月30日  個別表示へ ⇒
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爽秋の候

明日は寒露、少し肌寒くなりいよいよ本格的に秋が始まります。

元・文学部と茶化されたのでタイトルから意気込みましたが

そう安々とは続かないですね。

 

はじめまして

9月1日より入社しました、キムラ タカノリです。

月並みな感想ではございますが、設計部に配属されはや一ヶ月、

あっという間でした。

まだまだ不慣れなことも多いので、

諸先輩方に習い日々精進、以外ミチはありません。

 

初仕事は入社し、ものの2,3時間で打ち合わせに参加させていただいた

四條畷市T邸リフォーム&新築工事

お施主さんとのやり取りで、

みるみる案が練り上がっていくライブ感に圧倒されました。

そしてついに上棟。

 

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ではありませんね。まだまだこれからです。

今は画面と向き合いながらいつか訪れる現場を想像し、

より良き住まいを目指して格闘しております。

 

みなさま、これからはよろしくお願いします!

by タカノリ

2015年10月07日  個別表示へ ⇒
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