2008年04月13日

「ま」

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風神雷神の「ほんまもん」を見た。え、撮影しても良いのぉ。と、写真撮影がOKなのには少々驚いた。係員も誰もいない・・・。 なんだか堂々としていて、潔い展示だった。理由はないが、展示の仕方が、なんとなく「禅」的だとおもった。

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展示の横の解説にもあったのだけれど、屏風全体を眺めると、真ん中が空いていて、離れて見れば見るほど、風神雷神の図よりも、金色の 「間」に吸い込まれた。それは、常設に展示されている右→の屏風図とはかなり趣が違った。

「間」って大切だなぁ・・・と、脳裏をかすめた瞬間、なぜか、先日のテレビ番組の「スマスマ」のいちシーンを思い出した。それは、 東国原宮崎県知事が出演していて、スマップのメンバーそれぞれが、書道で、一文字を書いて、知事に一枚選んでもらうシーンだった。 中居くんが書いた「間」という字を知事が選んだ。

中居くんが「間」という字を見事に書いたのも意外だったけれど、東国原宮崎県知事が「間」を選択したのも意外だった。それぞれが常に 「間」という感覚を大切にしているのだなぁ・・・・と。

P1120660昨日、夕刊を見ていると平城遷都のマスコットキャラクターの記事があって、 「違和感VS個性」とあった。そのマスコットの図を見ていると、なぜか、先週、花見のついでに建仁寺に立ち寄って見た、 風神雷神の絵が思い浮かんだ。

P1120452P1120451その絵の横に解説があって、確かに、風神の絵も雷神の絵も怖さの中に、 どことなくユーモラスな雰囲気があり、ちょっとしたカワイさもあった。

マスコットキャラクターの新聞記事は、「生理的な気持ち悪さを訴える人」VS「第一印象の違和感こそ新しい時代を開く可能性」 というような内容だった。

そんな言葉を読むと、確かに、「居心地の良さ」という感覚は千差万別だなぁ・・・・。でも、 ある程度の共通的な客観性もあると思えるし・・・・・・。え、 左が違和感で、右が個性・・・・、右が主観的で、左が客観的・・・、えぇ、 右が客観芸術で、左が主観芸術・・・、あぁーー、もぉーー、「ややこしや・・・ややこしや・・・」なんていう、お笑いのなだぎ武の芸がよぎる。

そう言えば、工務店の立場で、「心地良さ」という言葉を聞けば、自立循環型住宅ガイドラインに書いてあった以下のような言葉を思い出す。

「居住時のエネルギー消費の削減を目指すための自立循環型住宅ですが、住まい手が「心地良い」 と感じられる快適な環境を形成することも忘れてはなりません」

「すなわち、住まい手の希求する心地良い環境は千差万別でかつ変容するものであり、寒さ、暑さ、 暗さなどの生理的ストレスを皆無にすることが、必ずしも至上目的ではありません」

「生理的ストレスとは住まい手が希求する質との「ずれ」による生理的不快感をいいます」

「住まい手には希求する環境を選択する自由があります。自立循環型住宅に求められるものは、そうした、 住まい手の自由を保障して幅広い考え方を許容し、住まい手にふさわしい環境の質を備えた住宅を実現することです。」

う~ん、書けば書くほど、やっぱり、ややこしくなってきそう。ちょっとした「間」が必要だな。

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それで、4月26日(土)の午後1時から5時まで門真で、オープンハウスをします。木造3階建ての住宅です。

家そのものを見て頂くというよりも、住まい手と木村工務店が、 一緒に密なコミュニケーションを繰り返し、 コストパフォーマンスをしっかりと踏まえた上で、その住まい手の求める「心地良さ」 を木村工務店の流儀で造った住宅、 その家づくりの過程を想像していただければとおもいます。

住まい手にふさわしい心地良い環境の質を実現するためには、木村工務店家づくりの模式図家づくりの、その過程における、コトバによるコミニュケーションが大切だと痛感します。 なかなか、難しいことですね。確かに、100%とはいきません。お互いに少々の行き違いもありるでしょが、その都度、 修正や改善をくりかえしながら出来上がる、家づくりの喜び・・・・・。

ある人にとっては、違和感のある部分もあるかもしれません。格好良くないところもあるかもしれません。が、 住まい手にとっては我が子のようにカワイイ家であり、愛しい家であり、周辺環境にも馴染む家であって欲しいなぁ・・・と。

左手の雷神に住まい手。右手の風神に木村工務店。
そして、そのお互いの「間」が産みだす家・・・・・・・。なんちゃって。

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投稿者 木村貴一 : 2008年04月13日 22:43 « サスティナブル | メイン | 優れた製品は良き環境から生まれるという信念 »


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