こんばんは、設計の田中です。    
先日、東成区・T邸新築工事のキッチン打ち合わせを、モーリーショップで行いました。     
キッチンのデザインについて、気づいたことがあるので書きました。     
まず、キッチンっていうのは、工業製品(器具)と思いますか?     
それとも、家具製品だと思いますか?     
日本のキッチンは、工業製品とも家具製品のどちらとも言えます。     
パナソニックやLIXILなど大手メーカーは、どちらかと言えば工業製品として開発されています。     
現実に、パナソニックのキッチンの多くは、工業デザイナーが中心で開発されています。     
この話を深掘りしていくと、日本のデザイン教育と欧米のデザイン教育の違いから話さないといけないので     
ここでは、省略致します。     
モーリーショップの担当の西浦さんに、モーリーさんのキッチンやショールームはだれがデザインしているのですかと聞いたところ、みんなで考えて商品化していますと言われました。     
これには、私もビックリしました。デザイナーおらへんの!!!     
モーリーさんのデザインには、家具作りのノウハウ(工業デザインにはない、納まりという概念)が、至る所にあるのです。     
カウンター、引き出し、取手、面台それらひとつひとつの納まりをいままでの現場や建築設計事務所や工務店の設計者との経験の中から築きだしているのです。     
それで、デザイナーなんていなくても、素直でかっこいいデザインが十分生まれるのです。     
ということが分かったのです。     
実は、私も、元々は工業デザイナーくずれでして     
照明器具のデザインをしていたのですが、当時は、金型がどうの、組み立て工程がどうの、量産化できるかどうかがデザインの決めてとなっていた様に思います。     
本来、照明器具は、建築的流れを組んでデザインするべきなのに、フォルムのデザインばかりしていた様に思うのです。     
ここから、実際のリフォームの問い合わせ上の話で     
よくある問い合わせで、『キッチンと洗面化粧台が古くなったから、替えて欲しいの』     
というのがあります。     
これは、キッチンを設備器機(工業製品)とした見方かと思います。     
明るいリビングの中で料理や食事をしたいの とくれば     
これは、ライフタイルからの見方かと思います。     
ライフスタイルからキッチンのプランを考えて、キッチンそのものもソファーやダイニングテーブルと合うように     
家具として考えないと、リビングには溶け込まない感じになるように思います。     
いい例が、冷蔵庫やエアコンって、リビングで浮いてませんか?     
今は、圧倒的に後者のニーズの方が高い様に思うのですが     
各メーカーさんの製品は、まだまだ家具というよりは器具という感じがするのです。     
ですので、なかなかそのままでは採用しにくいというのが現状です。     
◎モーリーショップでの、打ち合わせ模様を掲載します。     
 
  
全体のイメージ     
 
  
     
収納あれこれ     
   
     
米びつ収納     

 
     
背面収納     
 
     
レンジフードメンテナンス     
ありがとうございました。     
BY タナカ