過剰考察
こんにちは。
設計部のハヤカワです。
みなさんは、万博にいきましたか?
万博に、素晴らしいなー。と思える瞬間がありました。
人気のイタリア館の展示を見終え、最後の屋上庭園を散策したときに、
全周2キロの世界最大の木造建築である大屋根リングが、
小さなイタリア館の屋上庭園の借景として、
軽快にパビリオン内に取り込んでしまったかのような景色に出会いました。

↑奥に見える勾配のある緑とその上を歩く人は、大屋根リングの屋上庭園です。
なぜこんな景色が生まれるのかと、必然的に考察(想像)することになるのですが、
今回の万博の独自ルールによる、
大屋根リングの高さを基準とした
❝パビリオンの高さ12メートル以内❞という高さ制限をポジティブに解釈し、
大屋根リングとパビリオン屋上の
自由に散策できる❝庭園❞同士の高さを一致させることで、
視覚的に大屋根リングと屋上庭園の境界線が曖昧になり、
一体的に連続したように感じられました。


↑断面的なイメージ(想像)
会場の中心にドンっと置かれただけのリング状の❝線❞だったものが、
高さを合わせることで、イタリアパビリオンの屋上庭園と繋がり、
❝面❞状の小さな丘の景色が生まれていたような。
各国、個々に敷地内だけで完結されたようなパビリオンの中で、
唯一イタリア館は、限られたパビリオンの面積を超えて、
リングとパビリオン、会場と一体的に繋がり、
高さ制限をうまく利用して、外への広がりを感じれる、
美しく立体的な屋上庭園の空間になっておりました。
(イタリア館が意図的に計画したのかはわかりませんが、、)

↑寒くても、ソトと繋がりたいイタリアの風景(ムラーノ島にて)
以上、過剰考察でした。。
(※次回は現場のこと書きます)

byハヤカワ