木とガラスの玄関

こんにちは。

設計部のハヤカワです。

前回のブログで書きました、御幸森小学校音楽室の改修工事ですが、

玄関となる透明ガラスの木製建具が設置されました。

 

↑外の廊下から内部の活動の雰囲気をなんとなく感じることができますね。

オープンで、ウェルカムな空間。

 

↑逆に内部からは、誰が来たのか、すぐに分かります。

ズドーンと廊下の奥の突き当りまで視界が抜けて、広々と開放的です。

 

遠くまで見える⇔遠くから見える

ナカからソトが見える⇔ソトからナカが見える

そういった風景の一つのような

コミュニケーションの取れる関係性が、すごく素敵だと思っております。

また、改修が進む御幸森小学校という場所や人が集まる居場所には

必要な要素ではないかと感じております。

 

↑日々の活動をしながら、引っ越し、片付けの作業もあり、大変そうです。。

ペッパー君もぐったり、、、

 

竣工してから、施主さんである、多文化ふらっとさんに色々お話を聞きましたが、

たくさんの子どもたちや親御さんも訪れているそうです。

 

不特定多数、老若男女の方々が集まることができる空間。

できるだけ空間は背景になるように、、

様々な活動を支えれる存在になることを意識してきました。

今後、誰かの居場所になれれば、僕も嬉しく思います。

 

 

では。

byハヤカワ

人が集まる”音楽室”へ

こんにちは。

設計部のハヤカワです。

 

コリアンタウンのすぐ隣りに御幸森小学校という廃校になった大きな小学校があります。

その廃校の活用事業として、たくさんある教室に料理教室や保育所など、

新たな機能と空間が計画されています。

「いくのコーライブズパーク」(略称:いくのパーク)

木村工務店は、その中で“音楽室”をリノベーションしました。

 

施主さんは、この音楽室を、

様々な子どもたちの学習スペース、

多文化、多世代の交流拠点となる空間を運営する予定で、

またその活動を運営する事務所スペースも計画させてもらいました。

 

↑全面床には、温かい杉を貼り、

入口から入って正面に見える壁にはシナ合板を貼りました。

 

照明器具は、既存利用ですが、白々しい蛍光灯を暖色に変更。

蛍光灯の径が少し細くなり、僕の想像していた以上に良い、小さな変化でした。

大阪メトロ御堂筋線の淀屋橋駅などにある、蛍光灯のシャンデリアのような、

インダストリアルな雰囲気と温かい雰囲気が混在する空間に。

 

↑工事前の音楽室。

結果的に既存利用をするところがたくさんあり、

効果的に最小限にリノベーションする必要がありました。

 

↑事務所スペース

壁で間仕切らず、家具で仕切り、ゆるやかにつながります。

 

事務所と人が集まる空間。お互いにオープンな雰囲気に、、

奥の壁は、黒のクロスにしました。

大きな空間には、濃い色を積極的に入れることで、

奥行きが生まれ、空間全体が引き締まります。

 

↑会議室

床は、既存のカーペットの綺麗な部分を選別し、再利用しました。

正面のシナ合板の壁は、新たに設けた間仕切り壁。

シナ合板の壁は、大きな面として現れるので、

目地を入れて細かく分割し、できるだけ親近感のあるサイズへ、、、

 

↑入口は、木製の枠と建具が入ります。

玄関となる扉は、室内が見える透明ガラスの框戸です。

人の活動が見える/人の気配がする/オープンな雰囲気

そういう雰囲気をつくることが、人が集まる場所には、最も大切な要素です。

 

↑工事中の様子です。

大きな空間なので、できるだけ無骨でがっちりした枠が良いなと思いました。

 

↑既存の建具は、黒く塗装しました。

時代や、流行、素材感、装飾性、、

そういう意味を消すことができる”黒”を効果的に使っています。

仮設の合板の扉に、透明の框戸が入る予定です。

 

↑塗装前の建具の様子。

 

もう少しで完成。

多種多様、色んな世代の人たちの居場所になれば嬉しいです。

 

 

では。

byハヤカワ

鍋とお酒とベンチ

こんにちは。

設計のハヤカワです。

 

タナカ部長のブログに続き、

引渡し間近の西区・K邸リフォーム工事の内容を

書こうかなと思います。

 

解体中の2階の様子

解体して、いろいろな問題も見つかり、

施主さんとみんなで相談しながら、

ひとつずつ解決していきました。

 

過程がかなり飛びましたが、良い空間になりました。。

重心が低く、リニアで曖昧な居場所がたくさん。

 

窓際の奥に見える

1200角の少し低めの大きなテーブルが中心となり、

その周りを、

座り心地の良い収納付き畳ベンチと、

風と光と視界が抜ける既存窓と、

塗装して落ち着いた雰囲気のラワンでグルっと囲います。

 

テーブル足元に用意したガスコックに繋いで、みんなで鍋とお酒。

お腹いっぱいで眠くなり、

テーブル近くにある調光スイッチで照明を暗くする。

そのまま横になって、いつの間にか畳ベンチでおやすみなさい、、、

どうですかね??僕は、そんな時間も幸せだなと思います。。

 

L型の畳ベンチからの景色

4方向大きなマンションに囲まれ、

人や車が駆け抜ける環境に建つ、

小さな居場所です。

 

今後の暮らしが楽しみです。

 

 

では。

byハヤカワ

囲まれ、開かれたL型

こんにちは。

設計部のハヤカワです。

 

色々と現場が進んでおりますので、

今回は

西区・K邸リフォーム工事と

東大阪市・M邸リフォーム工事現場報告です。

 

西区・K邸リフォーム工事では、

現場監督の日高氏と大工さんと手伝いさんのおかげで

狭小住宅に造作家具が入り、

計画していた、小さな居場所が見えてきました。

↑正面の窓際に、造作家具のL型の畳ベンチ。

窓とベンチの関係がすごく良い感じになりました。

 

その素敵な窓際を囲う1200角の大きな机は、

広々として贅沢で、

お友達をたくさん呼んで、ご飯を食べたいなと。

私の家ではないのですが、

しばらく窓際でのんびり座りながら、想像を膨らませていました。

 

↑窓際のL型畳ベンチと、大きな机。

そのベンチと机の高さ関係の寸法は、通常より低めで設定しており、

重心が低い居場所に、ラワン合板の壁でぐるっと包んでおります。

 

↑キッチン前のL型に並ぶ、ワークスペースと作業台。

西区・K邸リフォーム工事では、ワンルームの空間に、

いくつかのL型で緩やかに囲まれ、開かれた居場所が点在します。

空間を完全に間仕切ることなく、曖昧に、大らかに。

曖昧に混ざり合う居場所は、今後の生活でも色んな発見や可能性があると思います。

 

 

↑こちらは東大阪市・M邸リフォーム工事です。

こちらもL型です。

元々住宅の駐車場だった場所を、施主さんの御親戚が一部整体院に改修し、

その整体院までのアプローチを設計しました。

 

↑奥に見える開口部が整体への入口です。

L型に道路まで伸びる板塀には、棚板がいくつか設けてあり、

施主さんの趣味である植栽を飾る予定です。

 

整体に通うお客さんだけでなく、

道を歩く人たちにも、少しでも楽しんでもらえるようにと、、、

素敵です。

L型に囲まれ、開かれた小さな居場所がまちなかに。

こういった小さな公共といえる居場所が

増えていけばなと思っております。

 

 

では。

byハヤカワ

複雑多様な環境

こんにちは。

設計部のハヤカワです。

 

今回は、仕事の内容ではないのですが、

個人的な活動で、大学の頃から関わっている

京都府八幡市にあるUR男山団地の活動報告です。

ちなみに、その男山団地にある

“だんだんテラス”と”だんだんラボ”という関西大学の地域拠点は、

木村工務店の施工です。

 

周辺地域の方が、団地内の小さな広場で開催しているイベントの

出し物の配置やベンチの作成&設置など、

会場の設えの計画(お手伝い)をしました。

スロープがあり、バス停があり、ゆるやかに勾配や階段がある

ポテンシャルを感じる小さな広場です。

人やモノの小さな居場所が混在して、人が集まる空間を創っていきました。

 

特徴的な階段も単に階段としてではなく、

色んな居場所になるように、簡易にベンチを創ったり、

色々と工夫してみました。

 

↑写真左下

なかなか良い画集を持ってきている方がいたので、

階段に画集をレイアウトしてみました。

ちょっとしたギャラリーのような感じ、、

レイアウトを変えると色んな方が見て、触って、

何冊か売れたようで、良かったです。(僕も買いました)

 

小さな広場にある特徴的な階段を有効活用するべく、

端材を使って、簡単に移動式階段ベンチをつくりました。

 

時間による日当たりやその時の景色、

使い方に合わせて、自由に移動や連結できます。

このベンチの足元の支えは、黒く塗装したので、

少しだけ浮いて見えます。

 

イベント時だけでなく、常設にできたらなと思っており、

実験的に日常的に置いているのですが、

結構色んな方が座って、くつろいでいるらしい、、

 

ちょっとした工夫ですが、

なかなか居場所として良いのではと思っています。

 

今回の団地内のイベントの設えを考えてみて、

改めて、単一的な風景ではなく、

色んな人やモノ、居場所が混在し、

複雑多様な環境が美しいと、

そう思いました。

 

人と人との関係性も

空間も建物も街並みも、

何を揃えて、何を揃えないのか、

その見極めが大切だと思いました。

 

では。

byハヤカワ

今とこれからの暮らし

少し前に竣工しました、

生野区・SH邸新築工事の竣工写真を撮りました。

写真は、いつもお願いしている多田ユウコさんです。

 

3方住宅に囲まれた、木造の3階建てです。

単純な真っ白の箱で簡単に解くのではなく、

色んな素材を複雑に混ぜながら、白系統でまとめました。

 

シンプルながら複雑で、

多様な雰囲気をまとった住宅になったと思います。

 

ちなみにポストも白で、外灯も白で、車も白です。

同じ白ではなく、少しずつ違う白。

 

内部は白ではなく、一定の高さで壁にシナを貼り、

温かい雰囲気に。

上部には調光できるライン照明を思い切って部屋の端から端まで設置し、

生活の色んなシーンに合わせて光を調整できるようにしています。

 

造り付けの机は、一部折り畳みができて、

大きくしたり、小さくしたり、、

最低限の決め事だけ決めておいて、

あとは、色んな状況に対応できるようにしとくのが、

気持ちの良い空間を保ち続けるコツなのかもしれません。。

 

先の暮らしの想像には、限界があると思いますし、

決めすぎない寛容さも、場所によっては、ある程度必要だと思います。

 

キッチンからダイニング、リビングを眺める

 

バタバタとしましたが、

竣工から少し時間の経った暮らしの話も色々とお聞きできて、

楽しい撮影のお時間をありがとうございました。

 

“今”の暮らしを撮影しましたが、

これからも豊かな暮らしが続いていけば、

私もうれしく思います!

 

では。

byハヤカワ

西区の現場

こんにちは。

設計部のハヤカワです。

一気に暖かくなりましたね。

 

現場は西区・K邸リフォーム工事が進んでおります。

 

場所は、阿波座駅から歩いて5分ぐらいで、

靭公園も近く、美味しい飲食店がたくさんあり、

いまどきのおしゃれなお店もたくさんあり、とっても住みやすい、、

個人的にうらやましいぐらいです。

 

吹抜けのような不思議な雰囲気、、、

この床のない部分は、元々浴室があった場所でしたが、

長年の湿気や漏水の影響で、デッキプレートが錆びて、危険な状態になっておりました。

 

この問題は、解体して初めて判明したのですが、

色んな監督に現場で見ていただき、社内でも検討した結果、

新たに木で床を組んで、しっかり補修することになりました。

 

出来上がりは隠れてしまう部分ですが、

このタイミングで補修しないと、いずれ大きな問題が発生するので、

問題が見つかってよかったと思います。

 

今回は、水廻りの位置も移動しましたので、

古くて複雑だった排水管を撤去し、新設しました。

 

経路がコンパクトで、スッキリした新しい配管。

 

完成イメージです。

L型のラワンの壁が全体を囲い、

その中にL型ベンチ、L型テーブルが点在して、たくさんの居場所を創っています。

 

リフォーム工事は、現地調査では確認できない問題がよく出てきます。

心配事も多く大変ですが、監督さん、職人さん、施主さんと相談しながら、

地道にこの場所でしかできない、気持ちの良い空間になるように進めたいと思います。

 

 

では。

byハヤカワ

思い出の家具

さむいですね。。

設計部のハヤカワです。

無事お引き渡しをいたしました東大阪市・Y邸リフォーム工事ですが、

追加で家具の製作、搬入しました。

 

元々造り付けの家具に使われていた木製建具だけを残して、

新たに作った家具に再利用しました。

 

上部のガラスの入っている引違いの木製建具が、

再利用した建具です。

塗装前なので、新旧がはっきり分かれています。

色々と色サンプルで確認しながら、悩みました。

 

塗装後。

古い建具の色に合わせるか、あえて新旧で変化をつけるかなどありましたが、

置いたときの色彩や空間全体のバランスを考えると、

さっぱりと昔からあったかのような雰囲気が良いかなと思いましたので、

古い建具と新しい家具の色を合わせました。

 

 

搬入。

今回現しになった既存の大きな梁とも家具の色が合いました。

新しく作った障子とも高さを合わせたので、

今回は造り付けの家具ではありませんが、

建物と家具に一体感が生まれていると個人的に思っています。

 

リフォームの際、造り付けの家具は、解体してなくなってしまいましたが、

この新しい家具が、新旧を繋ぐ、思い出の家具になってもらえればうれしいです。

 

では。

byハヤカワ

新しい抜けと新しい生活

こんにちは。

設計部のハヤカワです。

今年初のブログです。

今年もよろしくお願いします。

 

以前から進めておりました、東大阪市・Y邸リフォーム工事ですが、

大工さん、監督、時には施主さんにも助けられながら無事お引き渡しをしました。

 

↑工事中の写真です。

立派な梁が、天井裏に隠れていました。

 

↑今回は、その立派な梁を活かして、

できるだけ隠さず見えるようにして、計画しました。

隠さず、見える化が大切な要素。

 

↑左の透明の木製建具は、元々壁だったのですが、

解体して、透明の木製建具にすることで、

開放的で連続感のある空間になりました。

また、奥の窓からチラッと見える、元々存在した美しい植栽とも連続し、

このリフォーム工事でポイントとなる部分でした。

 

↑その新たな抜けを強調するため、

床の桧の貼り方向も、天井の桐板も

新しく抜けた方向に向けて、合わせていきました。

ズドーンと抜ける。

オノマトペで表現できる空間は、良い空間なんじゃないかと。

 

新たに抜けた空間に、家具や生活感が入ってくると、

さらに良くなるかなと思っております。

新しい抜けと新しい生活。

楽しみです。

 

 

では。

byハヤカワ

お引き渡し

こんにちは。

設計部のハヤカワです。

 

お引渡しが一旦終わり、少しほっとしています。

今回は最近お引渡しいたしました、3つの案件の紹介です。

 

吹田市・K邸リフォーム工事は、ラワン合板に着色し、

クリア塗装を重ね、細かく目地を入れて、

ラワンらしくない、タイル貼りのように使って、落ち着いた空間を演出しました。

鈍く光沢があり、飴色で重心が低い、美しい空間になりました。

分かりにくくてすみませんが、

施主さん、監督などなど、みんなでかなり悩んで選択したので、

ばっちりの仕上がりです。

 

高槻市・S邸リフォーム工事では、

単純明快な空間構成でありながら、

天井高さや素材を切り替えて、人やモノの居場所をつくりました。

 

 

枚方市・IU邸リフォーム工事では、

外壁をダークグレーで塗装し、しっかり周辺環境に馴染ませながら、

内部は、小さなお花屋さんを併設した住宅になりました。

 

また細かな部分は、次のブログに書こうと思います。

 

どの住宅も施主さん、監督、職人さんとしっかり協働できて、

すごく美しく、気持ちの良い空間になりました。

ありがとうございました。

 

では。

byハヤカワ

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