違和感のようなもの
日曜日の朝、起きると、喉が痛くハスキーボイスになっていた。前々日から薄らと喉に違和感があったが、秋から冬への季節の変わり目に起こるアレルギーなのか。平熱だったが、もう一度布団に潜り込んで体を休めることにした。目が覚めてテレビを付けるとワイドナショーの画面から、あの前澤さんが、ロケットからドッキングした宇宙ステーションへ浮遊しながら笑顔で入ってくるシーンだった。
今までは、へぇっ宇宙に行くんやぁ…ぐらいのどーでもエエような感覚だったが、ほんまに宇宙ステーションで浮いている笑顔を見て、ワタシも行ってみたいなぁっという、ちょっとリアリティのある感覚が生まれた。不思議だ。「ほんとに宇宙ステーションがありました」なんていうコメントがその気分を助長したのかもしれない。海外旅行と同じような感覚なのか。いや、エベレスト登山のような体を鍛えて命がけの挑戦的な感覚なのか。宇宙エレベーターも宇宙都市も少々リアルな感覚になってきた。
あのお金をばらまく感覚に微妙な違和感があり、ツイッターだったかフェースブックだったかギフトが当選しました。みたいなメッセージが来ても詐欺のような感じがし、応答もしなかったが、この宇宙に行った時にお金をばらまくらしい。「新築の上棟式のお餅撒き」みたいなもんやな。のコメントに、なるほど。確かにそうかも。私が木村工務店に就職してからは、新築住宅で上棟式の餅蒔きの経験は一度もない。かつては何度かあったらしい。それにしてもお餅撒きにも微妙な違和感がある。「給付金10万円のばら撒きより健全に見えるわ」なんていうコメントがあって、確かに税金の使い方てムツカシイ。あれは宇宙からの餅撒きなのか給付金なのか…..。こんなお金の使い方もあるのだ。それはそれで凄いなとおもってしまうワタシもいた。
TV話題ついでに。長崎県にある「軍艦島」が話題になっていた番組を途中から見る。廃墟建築を一度は見てみたいが、軍艦島に対するちょっとした違和感もある。当時最先端のコンクリート建築で屋上庭園があった。というのは聞いていたが、4つのお風呂があり、炭鉱から上がってきて服を着た状態から入って順番に脱いでいき、最後に綺麗なお風呂に入ったという。そういうお風呂を設計するのも面白そうだ。ま、それより、全ての建物に棟番号があってその第一号棟が神社だ。というのが妙に印象的だった。当時日本一の人工密度のなかで生と死が隣り合わせで暮らす特殊な場所だったんだ。誰もがまず炭鉱作業の無事を祈っていたのだ。とあらためて認識した。
もうひとつTV話題ついでに。名品の来歴という番組が「モディリアーニの横たわる裸婦」の絵画についてだった。孫が偶然私の横に座って、その番組を一緒に眺める。裸婦像なので子供にとってエエのかどうか。ちらっと表情をみて気を使いながらだったが最後まで見てしまった。パリから、とってもオモシロイ来歴を経て、いま、大阪にあるらしい。あの大阪に新しくできた「黒い箱」の新中之島美術館に展示されるという。この番組を見たことで、その絵も見たくなったが、その「ブラックボックス」の建築によって街がどんな印象になり人々がどんな印象を受け取るのかに興味ありだなぁ。一度その建物の横の道を車で駆け抜けたが、一瞬?!な違和感を持った。
ちょっとした違和感のようなものも大切だなぁ…とおもう。