まちのえんがわ Gallery&Bar 「接続世界」
「まちのえんがわ」Gallery&Barを催した土曜日日曜日。それにしても暑い!むっとした暑さの二日間のなか、「平地エリ」さんによる「接続世界」を開催した。スピーカーがあり音が鳴る物体。基板による配線でなく露出された空中配線。真空管を使っている。自ら撮影した360度写真を球体に、水圧転写の技術で貼り付けている。音に合わせてダイオードが光る。流木を使っている。そんなのが主な特徴の現代芸術で、海外での評価はあるが、日本ではまだまだ評価が薄いという。ワタシは好きだな。
どんな道具を使って、半田付けをし空中配線をしているのか気になるので、彼女の使う道具を展示してもらった。私たち工務店としての立ち位置は、ものづくりというのは、素材と道具があっての職人芸。水圧転写も自宅でどのような方法で製作しているのか気になるので、製作風景の写真でも欲しいね。というと、とうていお見せできるような格好でなく、自宅のお風呂で、裸に近いような状態で、ガスマスクを付けて製作しているという。美しい球体ができるための影の努力を垣間見た。
土曜日の夜に、展示とBarをやるのは、現代芸術をアテにして、お酒を飲みたいというのもあるが、このGalleryスペースは、主に大工さんが、鑿や鉋を使って木材を加工する加工場で、天窓があって自然光が入るようになっている。それが自然光による展示スペースとしての特徴にもなっているが、光を発する作品の良さを殺してしまう反作用もあって、今回のような光を発する作品には、夜の展示は必須だったようにおもう。
夜はオトナの世界でもあり、平地エリさん好みの、ウィスキーのラガヴーリンやアブサンとか、アーティスト好みを反映したお酒で、アーティストとコミュニケーションをする楽しさもあるが、お昼になると子供連れの家族も見学に来て、コドモ達にアートやものづくりに触れる機会になって欲しいともおもう。できれば中学生や高校生や大学生も気軽に見学に来られるアートスペースになれば嬉しい…。平地エリさんも小学校5年生の息子さんを連れてこられた。彼が、コドモ達やオトナにも、母親の作品の説明をしている姿には、微笑ましさがあったし、そのあと、テーブル席で、初対面の子供たち5人ほどで、ゲームを楽しむ姿を、傍目で見守る母親達の姿には「まちのえんがわ」としての役目があったようにもおもう。「まちのえんがわ」では、サヤカリーも同時開催していました。
アートプランナーとしての「おかけんた」さんが、ふらっとお越しになって、平地エリさんのアート作品と、このGalleryスペースに触れてもらった。ワタシは初対面だったが、Gallery&Barとしての木村工務店の加工場は、まだまだ認知度も低く、あくまで仕事場としての加工場でもあるので、開催日の制約を含めて、1年で開催できる日は数日だけだが、人と人の繋がり、美の拡張、ものづくりの拡張を、楽しむ機会とスペースになれば….とおもう。そうそう、日曜日の夕方5時30分に閉幕し、平地エリさんが、息子さんと二人で、作品を梱包して、カートを押しながら歩いて帰る姿があった。なんだかとってもエエ感じだったなぁ…..。