「モチベーション」

「ものづくりセッション Vol.34」を開催した6月28日土曜日。えっ、梅雨が明けたらしい。

2018年から生野区行政マンの武田さんと私の二人で始めて、タケダさんが参加者を募り、当日のプレゼンターを人選し、ワタシは会場設営と司会担当なんだけど、7年近く、木村工務店の加工場稼働の隙間をぬって、上手く開催できていたが、いま工事中の古材と新材を組み合わせた手加工が、おもうように仕事がはかどらず、加工場には構造材が満載状態で、現状のプロジェクターとスクリーンを使っては開催できない状況になった。もう1ヶ月開催日をずらしてくれたらエエのにっ…..という社員や職人の声が聞こえてきたような…..。

こんな時に限って参加人数が40人を超えるという情報が流れてきて、普段は30人前後なのに…..。それに懇親会には「かなこ飯」さんが食事を提供してくれることになって、なのにいつもの懇親会場所にテーブルを設置することもできず…..だいたい神様って意地悪なんだなっとおもう。開催にこぎつけるには、少し強い向かい風だったが、そこは工務店力を発揮して、大工さんと専務で、こんなスクリーン設置の木枠とプロジェクター置き場を製作してくれて、なんとか開催できる状況になった。最後尾の椅子までの距離が長く、画面が小さくて見づらかったが、これはこれでカッコエエ設営と云ってもらえてほっとした。社員職人の皆さん「おおきに」です。

毎回、冒頭で、武田さんの趣旨説明のプレゼンがあって、そのなかで、「まちのえんがわ」開催=「木村工務店加工場開催」が「クリエイティブな発想が生まれやすい」という、説明があるのだけれど、そこに木村工務店としての「モチベーション」があるのだなっと、あらためて気付かされた今回のセッション設営だった。

プレゼン1の江原さんは、ものづくりの「おっさん」が集まって「鳥人間コンテスト」に応募し、落選した話で、今年も挑戦するそうだ。作ったことのない飛行機をどう作って飛ばすか…..が、課題と楽しみなのだが「仕事をしながらどのようにそのモチベーションを保つか」が最大の課題だという。確かにねっ。それを聞いていたプレゼン2の「デ研」の女子学生は、鳥人間コンテストに応募する人が身近にいることに感激していたし、阪神タイガースのいつか優勝を期待する「ファン」のように、いつか飛べる。っていうことを楽しみしてくれる「ファン」づくりが「モチベーション」になるのかも…..なんて考えた。

プレゼン2の「デ研生」の発表のなかに、この「ものづくりセッション」に参加して、この参加者先企業に就職が決まった。という話があって、皆で喜びあった。就職先を求める学生達と就職希望者を求める企業との間には、それぞれの「好き」を見つけ「好き」を仕事にして「プロフェショナル」になっていく。っていう現代的課題があるようにおもう。そういう「好き」と「プロフェッショナル」の関係性を模索できる「ものづくりセッション」になれば嬉しい。学生のプレゼンを聞きながら「好き」こそ「モチベーション」の「素」のような気がした。

プレゼン3のビューティフルホームコットン田中さんは、おもにエアコンクリーニングを中心に「掃除」を仕事にしている方で、その仕事の話とともに、掃除の日本的意味合いが、プレゼンの最大のテーマだったようにおもう。きっと「掃除」を自分の「好き」にして、その「モチベーション」を保つための努力が、プレゼンにあった掃除の日本的探求や掃除イベントなんだろう。

工務店にとっては、現場で掃除をし整理整頓をしながら建築を造るのが、いまの工務店の在り様におもうが、それがなかなか面倒になってムツカシイ。さまざまな物事に対して「面倒くさいことを面倒くさがらずにできる」と、可能性が大きく広がるが、それがムツカシイく掃除がその代表格だな。江原さんのプレゼン聞いて「モチベーション」というコトバをあらためて考えさせられた今回の「ものづくりセッション」だった。