万博あれやこれや。
お盆休暇後半。奥方によって万博の予約が2回されてあって、この暑さのなかで行列に並んで待つのは、ほとんど「修行」だな。それで気が付いたことがあって、多くのひとが、長時間並んで入館するのを楽しんでる感じがしたのだ。午後4時すぎ、イタリア館の待ち時間は3時間以上だったので、レストランの列に行ってみると、テラス席なら30分ほどで入れた。夕方で日差しも入らず風吹いて丁度エエ感じ。横の席から聞こえてくる会話は、5時間並んでイタリア館に入った話だった。

その話を小耳に挟んだ奥方は、今度はイタリア館だけ目当てに3時間以上は並ぼうっと宣うのだ。うちのベッショ大工は4時間並んでイタリア館に入場したという。今回から折りたたみ椅子を用意した。椅子に座ってスマホ見ながら音楽聴きながら円形リングの木組みの下なら、なんとか我慢できるかな…もはや「行列メディテーション」になっているとおもう。
そうそう何回か行くと、その木組みの円形リングの貫構造の摩擦抵抗の仕口の違いに興味がわく。建築雑誌にはリングの施工は3工区に分かれ、それぞれの工法の違いが書いてあったが、木村工務店でこの施工に携わったなら、どんな仕口の金物を考えて施工するか、木と木がきしみ合って摩擦抵抗する方法が他にもありそうな気がするが、構造の下山さん交えて現場監督と大工とでワイワイガヤガヤやったら楽しかっただろうなぁ…..なんておもう。今度、構造の下山さんと飲むときには、そんなのアテにして飲もっ!



竹中工務店の設計部の知り合いのヤマザキさんがプロジェクトリーダーとして担当した「森になる建築」を見る。メチャクチャ暑いなか、中に入ると、クールチューブと氷の椅子で、外部よりずっとましだった。植物由来の樹脂を材料とした、3Dプリンターでつくる建築だそうだ。外観はティピーテントのようで、内部に座るとパンテオンのように丸穴が空いていて、小さくてカワイイ。行列もできずストリートの中に小さく佇んでいるのが、現代的万博らしくて、とってもエエとおもう。


そうそうクールチューブでおもいだしたが、しまなみ海道の宿、輪空のお二人が、万博に行くためにうちの家に立ち寄ってくれた。その時こんなクールチューブが巻かれたザックを頂戴した。凍らせたペットボトルを背中のバックの中に入れて、150ccの水を入れると、胸ポケットに入ったバッテリーとポンプで、その凍ったペットボトルによって冷やされた水が、クールチューブの中を循環するのだ。万博で使ってみると、背中が冷えてとっても心地良いのだ。このお陰で、アメリカ館の行列を待てたが、ペットボトルの氷が、3〜4時間ほどすると溶けて、急にエネルギーが枯渇したアトムのようになって、死にそうな気分になってしまうのだった。


予約で当選したパソナでみたIPS細胞の心臓とかアトムとかも万博的で良かったが、行列もなく、すっと入れた「量子力学」をテーマにした館が、おたくの集まった雰囲気も含めてとっても楽しかった。「量子もつれ」なんていうのが実用化されている姿を垣間見れて、万博っ!て感じ。暑くて我慢できなくなるとコモンズ館を目指した。何回か入館しているが、とってもプリミティブな展示で見る価値はとっても薄いが、行く価値はあるねぇっ!世界にある多くの国々を知れるし旅したい気分にさせられる。その国々の民族の人がその場に存在しているのがエエし。
イギリス館のジョニーウォーカーバーが並ばずに入れること知って、喉渇いたら、IPAビール飲みに2回行った。アメリカ館のレストランも行列の横から入って並ばずにビール飲んだ。スペイン館もレストランの横から入ったら出口にある立ち飲みでワイン飲めると知って2回飲んだ。たぶん、もっと、知らない、いろいろな楽しみ方があるのだろうなっ。ま、どこも高いけど、それはそれで割り切って、お祭りとして楽しむことにした。そんな万博あれやこれや。
