「サボア邸」と「ナポレオンの墓」

「ツール・ド・フランス」が、日本時間の土曜日の夜から始まって、J SPORTSで視聴していると、フランスのランスという町を通過し、ルーブル美術館ランス別館のヘリコプター映像が写った。解説者はちょっとだけ紹介して、すーっと流したが、この美術館の設計は、日本人の設計ユニットのSANAAなんやでぇっ!とテレビ画面に向かってツッコミを入れておいた。上から見たらこんな感じのランドスケープなのだな。人の目線で見れば、美術館の外壁のアルミパネルに、まわりの景色がぼんやりと映り込んでる建築写真を想い出した。
先月の「欧州建築視察ツアー」の余韻がまだ残っている…..。イギリスが中心だったが、最後の二日間はロンドンからTVGに乗ってパリで宿泊した。パリ郊外にある、ル・コルビジェのサボア邸は、コロナ前のこの同じツアーの時に、初訪問して、それなりに興奮しながら見学し、一生に一度の体験だと思っていたのに、人生で2度もサボア邸を見学出来るとは考えもしなかった。というより、1回見てるので、別に2回も行かなくても、他の見学場所でエエけど…..ぐらいの感覚だった。



2回目になると、1回目の興奮がなく、全体的に落ち着いた気分で見ることができて、より良く感じられ、2回行けて良かったなぁっと想ったが、それでもこの上の写真のように、道路から門扉を通り、左に折れて木々の間を通り抜けながら右に曲がると、木々越しにこの建物が見えて、建物に吸い込まれるように微妙な下り坂の芝生をワクワクしながら皆と一緒に歩いているワタシを発見するわけで、建築としてアプローチから良く出来ているのだなぁっと、あらためておもう。

そうそう日本に帰ってからの日曜日に、お風呂屋さんで湯船にどっぷり浸かりサウナに入って旅の疲れを癒やしたが、あらためてサボア邸でお風呂を撮影して、この写真を見て、おもうのは、右の白いタイルのところにサウナ部屋があって、このブルーのタイルの浴槽が水風呂で、タイルの寝椅子で、ととのう…..そんなコルビジェ・サボア邸デザインの水風呂一体型サウナってどうですか…..。ま、リミックスみたいな感覚。

サボア邸のお土産は、この「VILLA SAVOYE 0ユーロ」。サボア邸を見た翌日のパリ二日目は、帰国までの自由時間があって、二度目のルーブル美術館に行けるチャンスもあったが、出発前から予約はしなかった。それより秋山東一さんのお誘いで、ナポレオンの墓と軍事博物館を見学することになった。日本人見学者はたぶん私たち二人以外にいなかったようにおもう。


それはそれでとっても貴重な体験だったが、途中で、パリのナポレオンの墓は、日本では徳川家康の日光東照宮みたいなものかなぁっ。と考えながら歩いたが、何かが違うようにおもうし、それが何だろう…..と、日本に帰ってからChatGPTに聞いてみた。
- ナポレオンの墓は、「フランス国家の軍事的栄光と近代史の象徴」。
- 東照宮は、「日本の平和統治と神格化された家康の霊的支柱」。
つまり、どちらも「国家的英雄の記憶装置」としては似ていますが、
ナポレオンは近代的英雄、家康は神として祀られる霊的存在という違いがあります。
ということらしい。そうなのぉ。それがワタシ日光東照宮に行ったことがない。こんなご縁をきっかけにして、一度行ってみようとおもう。

それはそれとして、その見学のあとに、パリのビストロ・ビクトワールで食べた鴨のコンフィが、この旅の一番美味しい食事だったなぁ。